Section Top
翻訳・通訳Top
Schools Search
学校を探す
翻訳学校
通訳学校
通信
大学・大学院
Contents
厳選スクールガイド
Topics
実際の仕事(翻訳)
実際の仕事(通訳)
インタビュー
翻訳・通訳 情報源
オンライン
英和・和英総合辞書
英英辞書
略語
時事英語
スラング
専門:ビジネス
専門:IT
専門:経済・金融
専門:法律
専門:自然科学・医学
専門:その他
百科事典
リファレンス
業界情報
ニュースサイト
プロの情報源
便利ツール
翻訳・通訳 情報源
オンライン
参考になる本:総合
参考になる本:ガイド
参考になる本:翻訳
参考になる本:通訳
辞書
電子辞書
コンテスト
トライアル
登録エージェント
5分間英語レッスン
英語圏への留学・旅行
英語カレッジ無料講座
ビジネス英語
英語の資格試験
データベース
英語を使う仕事を探す
国内・海外スクール検索
英語カルチャーを知る
英語学習グッズ
リンク集
英語リスニングクイズ
有名人ブログ
ポッドキャスト番組

英語の資格試験データベース
国内・海外スクール検索
英和辞書
リンク集
How to Advertise
広告掲載について
Tell a Friend
友達にも教える
Add to Favorites
このページを
お気に入りに追加

英会話に即、役立つ!

英語タウンの無料メルマガ

英語のヒントを無料登録する

Home翻訳・通訳セクション翻訳者・通訳者インタビュー > 井口耕二さん
第一線で活躍中の翻訳者にインタビュー  

翻訳家 井口耕二さん
Translator: Koji Inokuchi

Koji Inokuchi

「実務翻訳の世界では、コンピューターの翻訳をするにはコンピューターのことだけわかればいいということはなく、複数の分野が同時に理解できると有利です。私の場合、仕事や趣味でジャンルを広げていたことが、大きな強みになっていると思います」

実務翻訳の第一線で活躍している井口耕二さん。『実務翻訳を仕事にする』という著書で、翻訳の仕事を始めるためのノウハウを詳細に語ってくれている。最近はアップルコンピュータ社創立者の伝記『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』を翻訳。活動の幅を広げている井口さんに、翻訳者としての心得などをうかがった。


どのようにして翻訳家になったのですか?
大学を出て大手石油会社に就職し、アメリカの大学院に留学したり、中国とのビジネスを手がけたりしました。仕事自体に不満はなかったのですが、子どもができたとき、私の仕事も妻の仕事も非常に忙しく、二人とも仕事を続けることは不可能だという結論に達したのです。

その頃私は、会社で自分が翻訳を発注するようになったのをきっかけに、パソコン通信ニフティの「翻訳フォーラム」()にアクセスしていました。そこでは、フリーの翻訳者や翻訳会社の人たちが、翻訳の勉強の仕方や仕事のコツなどについて、活発に意見を交わしていました。オフ会に参加しているうちに知り合いもでき、勤めの傍ら、いくつか翻訳の仕事をやってみたりもしました。そうこうするうち、「翻訳フォーラム」の仲間たちに、「君は会社を辞めても、翻訳者として独立できるのではないか」と言われたのです。

私が翻訳者として家で仕事するようになれば、妻が仕事に行って私が保育園の送り迎えをすればいいので、こんないい話はありません。ただもちろん、何の見通しもないまま退職するわけにはいきませんでした。妻の育児休業の間、「翻訳フォーラム」で翻訳の料金の相場や、1日にどれくらいの仕事をこなせばいいかといったことについて情報を集め、翻訳会社のトライアルも受けました。

さらに、「個人ではクライアントから直接仕事を受けにくい」という話を聞いて、自分で有限会社を設立。退職時には取引先に「今度翻訳の仕事を始めるのでどうかよろしく」とあいさつして回ったのです。そうした努力の結果、辞めた翌日からもう、外に出る間もないくらい仕事が詰まっている状態でした。

「翻訳フォーラム」:インターネットの前身である「パソコン通信」で、ニフティ(現在は@nifty)がユーザーの交流の場「フォーラム」を設けていた。「翻訳フォーラム」もそのひとつだったが、現在はニフティを離れ、井口さんと有志によりウェブサイトをオープン、独自の活動を展開している。
http://www.maruo.co.jp/honyaku



英語の勉強法について教えてください。
元々本が好きで、高校生の頃からよくミステリやSFのペーパーバックを読んでいました。学校の英語の勉強は、それほど熱心にはやっていませんでしたね。ところが、就職して最初の年、「TOEFLでアメリカの大学の大学院に入れるくらいのスコアが取れたら、留学させてもらえる」という話が舞い込みました。せっかくのチャンスなので半年間英語を猛勉強し、合格最低ラインが550点のところ、かろうじて553点取って、オハイオ州立大学の大学院に2年間行くことになったんです。

留学先では最初、なかなか聞き取りができなくて困りました。普通12単位取ればいいところを、学校側の説明が理解できていなかったばかりに20単位取っていたりして(笑)。ライティングのクラスなんて、毎日何かしら文章を書く宿題があったんです。留学時代の勉強はそのようにとても大変でしたが、その頃必死で勉強したおかげで、だいぶ英語力が鍛えられたと思います。


どのような分野の翻訳をしているのですか?
石油会社に勤めていたので、最初はエネルギー関係のことから始めました。ただ、私は趣味でコンピューターのソフトウェアのプログラミングをしていたので、コンピューター関係の仕事もだいぶやるようになりました。あと、学生時代からバイクや車に乗るのが好きだったので、自動車関係の翻訳もできたんです。

実務翻訳の世界では、コンピューターの翻訳をするには、コンピューターのことだけわかればそれでいいということは少なく、化学や機械、エネルギーなど、いろいろなことが複雑にからんできます。ですから、複数の分野が同時に理解できるのは、大変有利です。私の場合、翻訳の仕事を始める前の仕事や趣味で、非常にジャンルが広がっていたわけですが、それが今の自分にとって、大きな強みになっていると思います。


1日の過ごし方について教えてください。
私は完全に朝型で、毎朝5時前に起きて仕事を始めるんです。7時ごろ妻や子どもたちが起きてきて朝食を取ります。子どもたちはもう小学生になったんですが、保育園の頃は、私が送っていきました。昼間はだいたい家で仕事をして、以前は夕方、保育園に子どもたちを迎えに行っていました。妻が夕食前に帰ってきて、家族で一緒に食事をします。その後、夜は仕事しません。9時か10時頃には寝てしまうんです。

一般に、翻訳の仕事で生計を立てていくには、英日翻訳で1日に少なくとも原稿用紙10枚分(400字/1枚)をこなす必要があると言われています。短時間にできるだけ多くこなすには作業効率が大切ですが、私は効率を上げるために、パソコンの翻訳ツールを自分で工夫して作っています。

あと、単価の問題があります。実務翻訳者は、通常、翻訳会社を通して仕事を受けることが多いのですが、私はほとんどクライアントから直接依頼を受けています。ですから、翻訳会社を通さない分、高い単価で仕事ができるのです。もちろん、最初は私も翻訳会社から得る仕事のほうが多かったのですが、独立前の調査で「クライアントから直接受けたほうが率がいい」ということに気づいていたので、知り合いの企業を訪ねたりして、自分でクライアントを開拓していきました。仕事を始めて2年目に、翻訳会社からの仕事より、クライアントからの仕事のほうが多くなったのです。


『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』を訳したきっかけを教えてください。
「翻訳フォーラム」のマネージャーをやったり、頼まれて日本翻訳連盟の理事をしたりしているうちに知り合いが増え、仕事を紹介したり紹介されたり、ということが結構あります。この本も、知り合いに紹介された仕事の一つです。

実務翻訳の仕事と出版翻訳の仕事では、おもしろいところが違うんです。実務は、必要なことだけをビシッと簡潔に語っていますが、書籍は、骨組み以外にいろいろな肉付けが行われていて、時には似たようなことを違う言い方で語っていたりします。翻訳していると、実務のときとは頭の中の使っている部分が違うという気がしますね。日本語の類語辞典を引く機会がグッと増えます。


実務翻訳者を目指す人へのアドバイスをお願いします。
翻訳者を目指す人の中には会社勤めをしたことがない人もいて、いい翻訳ができるかどうかという以前に、営業の仕方や料金の問題、上手な断り方などが苦手な人もいるようです。私は幸い企業でのビジネス経験があったので、仕事をするうえで必要なマニュアルのようなものを、「翻訳フォーラム」で書いていました。それをまとめたのが、『実務翻訳を仕事にする』という本です。

また、翻訳の仕事は、メールで依頼が来てメールで納品して、といったことが多く、相手の顔が見えないものです。人づきあいをしなくて済むと思う人もいるかもしれませんが、私の仕事がここまで広がってきたのは、人とのつながりによるところが大きいと思っています。ですから、これからも人との関係を大事にしていきたいですね。



Koji Inokuchi
 
井口耕二(いのくち こうじ)

東京大学工学部卒業。大手石油会社に勤務中、オハイオ州立大学大学院に2年間留学。子育てのため退職して実務翻訳者として独立、有限会社バッカイテクノドキュメンツを設立。「翻訳フォーラム」共同主宰、社団法人日本翻訳連盟理事。著書に『実務翻訳を仕事にする』(宝島新社)、訳書に『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』(東洋経済新報社)など。
ウェブサイト:http://homepage2.nifty.com/buckeye/
ブログ:http://www.buckeye.co.jp/blog/buckeye/

『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』
Koji Inokuchi
ジェフリー・S・ヤング、ウィリアム・L・サイモン  著、井口耕二 訳
(東洋経済新報社/定価2310円)


アップルコンピュータの創立者で、iPodにより不振のアップルを一躍再生させたカリスマ経営者スティーブ・ジョブズの伝記。波乱万丈の私生活も描かれていて、物語として楽しめる。「原稿が遅れて翻訳期間がかなり短かくなったので、集中して一気に仕上げました。夏休みになって小学生の子どもたちが家にいるようになる前に仕上げたほうがいいということもありましたけど」。
『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』を買う

『できる人ほど上司を使う』
Yasuo Inokuchi
マイケル・ユシーム 著、井口耕二 訳
(ダイヤモンド社/定価1575円)


「翻訳者を紹介してほしい」という打診を受けた井口さんが、原作を読んで「これは面白い!」と、自ら翻訳を買って出た一冊。アメリカ南北戦争、国連のルワンダ支援など歴史上の出来事を例に、ビジネスマン向けに上司をうまく操縦するコツを伝授する。実務翻訳の世界で成功した井口さんが初めて手がけた、一般向けの翻訳書でもある。
『できる人ほど上司を使う』を買う

『実務翻訳を仕事にする』
Koji Inokuchi
井口耕二 著(宝島社/定価735円)

「翻訳フォーラム」で継続的に執筆していた内容をまとめたもの。仕事の探し方、受注や納品のノウハウ、税金対策や法人化、必要なパソコンツールなどが書かれた、実務翻訳志望者にとってのバイブル。現在、新刊は品切れ中で、井口さんは「最近の情報を入れて新しくまとめられたら」と考えている。
『実務翻訳を仕事にする』を買う

取材協力:社団法人日本翻訳連盟
  Topへ