留学

大学・大学院への留学
Q:イギリスの大学はどんなものがあるの?

A:高等教育機関には大学(University)、高等教育カレッジ(College of Higher Education/University of Sector College)、美術系カレッジ(College/School of Art and Design)などがある。大学はおよそ100校あり、The University of Buckinghamを除いてすべて公立校だ。これらは政府の定めた厳しい規定をクリアし、そのクオリティを維持できる学校ばかり。

大学卒業資格は一般に、「学士号(Bachelor Degree)」と呼ばれ、言語、芸術、社会科学などのBA(Bachelor of Arts)、科学関連学科のBSc(Bachelor of Science)、技術・工学関連分野のBEng(Bachelor of Engineering)などがあり、通常3年間で取得でき る。現代言語のコースでは、通常は2年次から3年次の間に、1年間海外で勉強する。 また、ビジネス&経営の学士号課程の中には、職場での実地研修を行う「サンドイッチ・コース」のシステムをとっている。一方スコットランドでは、通常の学士号課程の期間は3年とし、履修範囲の広いHonours Degreeの取得には4年を必要とする。

Q:高等教育カレッジとは?

A:大学と比べて一般的に規模が小さいが、大学同様の学位・資格を取得できる。学位は提携大学を通じて授与されている。設立当時は宗教系のカレッジだったものが多いが、現在はその傾向は薄れている。幅広い分野の教育を行っており、中にはアート中心だったり、ダンス専門だったり、経済学専門だったりと、専門分野を確立しているところも多い。

Q:イギリスの大学院とは?

A:大学院では「教育」と「研究」の2つに大きく分かれる。「教育」課程では、大学院が用意したコース(taught course)を受け、修了後にはMA、 MScなどの修士号を取得できる。一方「研究」を主体とする過程では指導教官の指導を受けながら各自で研究を行い、論文を書き上げ、PhDをはじめとするDoctoral Degreeを取得する。博士号(PhD)課程では、3年以上の長期間にわたり研究活動を行い、その結果を(通常は)7万ワード以上の学位論文にまとめ、学位を取得。学位論文は、原則として出版が可能なものであることが求められ、実際多くの研究生が本を出版している。

修士号と博士号の間に位置するともいえるのが、研究修士号 (Research Master's Degree)。MPhil by Research、MA/MSc by Researchなどがある。学生は修了時に3万ワード以上の学位論文を作成。学位論文では、独自の発見について論述しなければならない。研究プログラムの期間はその内容により異なり、1年から3年、またはそれ以上にわたることもある。修士号または博士号課程では、研究プログラムはそのテーマに関心を持つ指導教官の助言を受けながら進められる。少人数制の環境の中、きめ細かい指導を得ながらの独立した研究活動を重視することは、英国における研究学位取得の最大の特色だ。

近年、イギリスの大学院博士課程において、新しい課程が登場した。通常taught courseのないPhDと異なり、プログラム全体に30〜40%講義が組み込まれている。偏りがちな研究テーマとのバランスをとり、実践的なスキルも身につけられるように配慮されている。

Q:学校選びのコツは?

A:イギリスで学べる専攻分野は優に100を超える。哲学、心理学、物理学といったアカデミックなものはもちろん、ヨーロッパ研究、環境学、園芸、演劇・ダンス、博物館学など、イギリスが得意とする分野も充実。日本人に特に人気が高い分野はビジネス・マネジメント、開発学、国際関係学、英語・英文学、英語教授法、言語学、アート・デザインなど。最近は法学、建築学、平和学、海洋学なども注目されてきている。

留学生全体ではその他、工学、生物科学、医学関連、コンピューター関連などの分野も人気が高く、将来のキャリアに結びつく実践的、かつ高度な専門知識を習得しようという傾向がうかがえる。 どの分野に興味があり専門的な教養を深めたいか具体的に決めれば、より正確な情報を引き出せるだろう。

大学の知名度や入学難易度で選ぶのは危険。留学先は大学ではなく専攻分野の内容で決めるというのが基本だ。イギリスの大学は専門性が高いだけに同じ専攻分野でも大学ごとに学べる内容が違っていることが多いからだ。まず「何のために何を勉強したいのか」という留学の目的を具体的にすること。そのうえで、興味を覚えたいくつかの大学の専攻内容を比較検討し、自分のやりたいことに合致したプログラムを提供しているところを選ぼう。

イギリスでは、大学の専攻分野ごとにその研究・教育内容を評価・等級づけしたものが公的に発表されている。大学の入学難易度を示したランキングではないが、留学先を選ぶひとつのめやすになるだろう。評価結果は下記のNISSのホームページで見ることができる。

NISS(National Information Services and System)(英語)
http://www.hero.ac.uk/uk/niss/index.cfm
Q:どんな学位を取得できる?

A:学部課程では学士号(Bachelor's Degree)、大学院課程では修士号(Master's Degree)と博士号(Doctorate Degree)が取得できる。

学位ではないが大学院レベルの資格であるPostgraduate Diploma もある。これは職業専門的な要素が強く、履修期間は通常1年。

また、2001年には、2年間で取得できる学部課程レベルのFoundation Degreeが導入された。これは、大学や高等教育カレッジで、より実用的な技術を修得することによって得られる資格。

スコットランドの大学では学部レベルの学位でも「Master」という名称がついていることがあるので気をつけよう。

Q:大学の授業ってどんな感じ?

A:イギリスの大学には一般教養課程はなく、入学と同時に専門の勉強に入る。それが、イギリスの大学は内容が濃くてレベルが高いと言われる理由の1つ。

授業形態は主に、大勢の学生が一緒に受けるレクチャー(lecture)、少人数で討論などを行なうセミナー(seminar)、担当教授の指導を受けながら独自に学習するチュートリアル(tutorial)の3種類。伝統的にイギリスの大学教育は単位制ではなく、大学が決めた科目を履修しながら1つの分野を深く学ぶという方法を採っている。

最近は、単位を取ることで学位が取得できるモジュラー制を導入する大学も増え、科目を自由に組み合わせることが可能になった。

Q:大学院の授業ってどんな感じ?

A:大学院での勉強方法は2つ。1つは大学側が用意した科目をいくつか履修し、ペーパー提出などをする方法。履修期間は1〜2年で、修士号やPostgraduate Diplomaが取得できる。

もう1つは教授の指導を受けながら自分の興味ある分野に関して独自に研究を進め論文を仕上げるもの。履修は2〜3年以上で、修士号や博士号が取得できる。修士号取得を目指す場合、大学院での勉強方法に慣れていない人は前者の方法で取るのがベターだ。

Q:留学するには試験を受けるの?

A:大学入試はない。エッセー、推薦状、日本の大学/高校の成績、英語力テストのスコアなどが審査されて入学の可・不可が決まる。大学学部へは高校を卒業していれば入学資格はある。しかし最初から専門分野の勉強に入るため、大学や短大を卒業しているか、大学1〜2年次までは修了しているほうが望ましい。大学院留学には学士号を持っていることが最低条件。希望する専攻分野と同分野での学士号が望ましいが、大学院によっては異なる分野でも受け入れている。関連分野での職務経験も評価されることがある。

Q:入学条件に満たないけど大学留学したい場合はどうすればいい?
<留学生の場合>

多くの大学で、学部課程に入る前の留学生を対象に予備コース(Foundation Course、Bridging Courseなど)を設けているので、ここ経由で大学を目指すのもひとつの方法。ここでは英語の集中学習、スタディスキルの習得、専攻分野に関連した基礎的な学習をする。スタディスキルとは大学で勉強するうえで必要になる学習技術で、論文の書き方、講義のノートの取り方、リサーチの仕方、コンピューターや図書館の利用方法などをいう。ここで一定の成績を収めれば学部への進学が可能になる大学によって進学できる専攻分野が限られていることもある。一方、他の大学の予備コースからでも入学可能なことが多い。予備コースの履修期間は通常1年。IELTS5.0〜6.0、TOEFL500(CBTでは173)が必要だ。

また、英国の大学を卒業していない学生が大学院を希望すると、多くの場合ポストグラデュエート・ディプロマ (Postgraduate Diplomas)、ポストグラデュエート・サーティフィケート (Postgraduate Certificates) を取得するように勧められる。この資格は、修士号課程に直接入学するための資格を備えていない学生が修士号に進むための「準備コース」で、教育や経営をはじめ、多くの科目について実施されている。多くの場合、ポストグラデュエート・ディプロマやサーティフィケートは、関連する分野の専門的な資格として認定される。実際、ポストグラデュエート・ディプロマは、学位論文を書かないことを除いて、通常は修士号課程と同じプログラムになっている。

Q:語学力はどのくらい必要?

A:英語力の証明として、IELTS(International English Language Testing System:アイエルツ)という、イギリスへの留学希望者に課せられる英語力判定テストを受け、そのスコアを提出する。最近はTOEFL(Test of English as a Foreign Language)のスコアも受け入れる大学が増えてきた。大学・大学院留学で要求されるスコアはIELTSでBand6.0〜7.0、TOEFLではペーパーの場合550〜600。

<IELTS(International English Language Testing System:アイエルツ)について>

106カ国で受けることができるテスト。主に、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドへの留学希望者の英語力を審査するため、もしくはオーストラリアおよびニュージーランドへの移住希望者の英語力を審査するために実施されている。大学によっては北米でも受け入れられている。

IELTSテストでは、リーディングとライティング(アカデミック用)、あるいはジェネラル・トレーニング(一般用)のいずれかのモジュールを選んで受験する。通常、英国の高等教育機関で勉強することを計画しているなら、アガデミックを選択。テスト結果には、バンド(成績)が記載され、総合力のほかにリスニング、リーディング、ライティング、スピーキング各分野の能力がそれぞれ1から9の得点域で表示される。1は初心者に、9は英語を完全に理解した上で適正、正確、流暢に使用することができるエキスパートとして証明される。

連絡先
URL http://www.uknow.or.jp/bc/
  実施団体名 ブリティッシュ・カウンシル
  連絡先 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂1-2
TEL:03-3235-8031
  試験内容 Reading 60分/Writing 60分/Listening 30分/Speaking 15分

関連サイト

●IELS試験準備対策コースを設けている学校
ILC国際語学センター
100-0014
千代田区永田町2-4-11フレンドビル2F
03-5157-1701
http://www.ilc-japan.com/tokyo/ielts.html

●IELTSに関する情報(英語)
http://www.ielts.org/

●TOEFLに関する情報 国際教育交換協議会(CIEE)日本代表部
http://www.cieej.or.jp/
Q:学位はいらないから、ちょっとだけ大学に留学できる?

A:大学によってはStudy Abroad Programme(大学によって呼び方は異なる)などという名称で1学期〜1年間の短期留学生を受け入れている。履修できる科目が限られているもの、複数の専門分野から科目を選ぶことができるもの、4〜9月まで語学研修、10〜3月まで正規の授業というものなど、内容は大学ごとに違う。いずれにしろ単なる授業の聴講ではない。正規の学生と同様にペーパーを書いたりテストを受けたりもするので、語学力は大学留学と同程度が必要であり、短期留学だからといって安易に考えてはだめ。通常、大学の1〜2年次を修了していることも条件だ。

Q:イギリスではどんな専攻分野が人気?

A:イギリスで学べる専攻分野は優に100を超える。哲学、心理学、物理学といったアカデミックなものはもちろん、ヨーロッパ研究、環境学、園芸、演劇・ダンス、博物館学など、イギリスが得意とする分野も充実。日本人に特に人気が高い分野はビジネス・マネジメント、開発学、国際関係学、英語・英文学、英語教授法、言語学、アート・デザインなど。最近は法学、建築学、平和学、海洋学なども注目されてきている。留学生全体ではその他、工学、生物科学、医学関連、コンピューター関連などの分野も人気が高く、将来のキャリアに結びつく実践的、かつ高度な専門知識を習得しようという傾向がうかがえる。



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