留学


体験談

1カ月の留学でしたが大変充実した日々でした

Nishikawaさん

今年の夏、イギリスの南部にあるボーンマスへ短期留学に行ってきました。夏とはいえども、聞いていた以上に寒く、また、天気の変化が半端じゃなく激しかったので、傘は必需品でした。でも、晴れているときは日本と違って、からっとしてたのでとても過ごしやすかったです。

私は大学では英語学を専攻しており、大学入学当初から留学をしたいと考えていました。しかしながら、私には問題がいくつかあって、実現までにはかなりの時間がかかりました。

まずは親の説得、これには1年ちょっとかかりました。そして、たかが1カ月といえども、高額な留学費を捻出するのがたいへん。貯金のまったくなかった私は、大学に入って自分の通帳をつくるところから始めました。親元から離れてひとり暮らしだったので、留学費まで親に出させるわけにいかないと思い、すぐにバイトを始めました。 そしてこの夏、ついにイギリス留学を実現することができました。留学までの準備は思った以上にやることが多く、例えばパスポートの申請やクレジット・カードの作成、トラベラーズ・チェック(T/C)や現地のお金への換金など、大学の授業の合間をぬって、準備をすすめました。

着々と準備が調っていくにつれ、イギリスにほんとに行くんだな〜という実感が少しずつ私の中に湧いてきました。飛行機のチケットを手にしたときは、うれしさと期待でいっぱいでした。

留学出発の朝。出国時間が早かったので、空港近くのホテルに前日から泊まっていた私は、信じられない状況におちいりました。なんと、用意しておいたはずのT/Cがかばんの中になかったのです。1カ月間のお小遣いとして用意したうちの3/4をT/Cにしてたので、私はパニックになりました。とにかく落ち着いてなんとかしなければと思い、スーツケースを何度もチェックしました。しかし、結局見つからず、不安な気持ちのままホテルをあとにし、空港へ向かいました。幸い、通帳をもってきていたので、空港でお金をおろすことができ、なんとか現地での生活費をまかなうことができましたが。

こんな出だしで、はたして向こうでちゃんとやっていけるのか? と少々不安になりましたが、行ってしまえば頼りになるのは自分だけと開き直って、「やればなんとかなる!」という気持ちになっていました。今思えば、T/Cを忘れてきたからこそ、この留学生活があったといえるような気がします。

イギリスでは、ホームステイをしながら、週に5日間語学学校に通いました。そこでは私と同じように英語を学びにきた外国人でいっぱいで、いろんな人と出会うことができました。私のクラスは日本人が私ひとりでまったくの英語オンリー。英語を学ぶには絶好の環境でした。第2外国語同士、発音や文法はめちゃくちゃでしたが、片言ながらも、共通の言語は英語だけだったので、お互いに一生懸命話そうとがんばりました。英語だけでなく、学校はさまざまな国の文化にあふれていたので、「これが国際交流なのかな?」と思いました。

生活の拠点、ホームステイ先では、生のイギリス家庭の生活を体験することができました。思った以上に質素で、でもどことなく温かみの感じられる生活でした。家具や小物、庭、すべてにおいて凝っていて、手作りの感じなのがとてもよかったです。

しかしながら、家の印象とは反対に、家族とはなかなかうまくいかなくて最初の1週間はつらいものがありました。これは時間の経過で解決していったので、最終的には本当にいい家族に出会えたなあ、と思いました。特に、私がアレルギーにかかって、体中が発疹でいっぱいになったとき、本当に心配してくれて薬を飲ませてくれたり、病院の手配をしてくれたりで、よくしてもらいました。感謝でいっぱいの気持ちです。子どもたちは、漢字にとても興味があり、交代で「先生」になりながら、お互いの言語を教え合ったりして遊びました。

また、週末を利用して、ロンドンやケンブリッジなどへ小旅行に出かけました。イギリスで出会った日本の友達と一緒に、オリジナルな計画を立てホテルやバス、電車を手配(もちろん英語で!)したので、思う存分楽しむことができました。それが自信にもつながり、最後には海外からの「海外旅行」まで決行するにいたりました。

その頃はすでに、イギリスの生活にも慣れ、話すことにほとんど抵抗を感じなくなっていたので、「英語圏の国ではないけれどなんとかなるさ、なんとかしよう!」の気持ちで、フランスへ旅立ちました。フランス語があふれる中、私たちは英語でいきました。フランス人がどんなにフランス語で返事を返してこようとも、です。さすがに、公共の場では英語を耳にしましたが、一歩離れたらフランス語だけ。でも、英語を話すことができればどこに行っても、コミュニケーションがとれるのだなあと、強く感じた「海外旅行」でした。

たった1カ月間の短い留学でしたが、中身は本当に濃かったと思います。自分を客観的に見ることもできたし、目的のひとつであった、「自分の語学力がどれだけ通用するか試す」ことは、これからの私の大学生活や就職、もっと大きくいうならば、人生においての良い刺激となりました。私に必要なもの、それは英語力だけでなく、柔軟なものの考え方や自分の意見をもたなければならないということも留学を通して気付くことができました。そして、さらなる好奇心・行動力を強められたこの1カ月間は、私にとってかけがえのないできごととなりました。この留学は、家族や友達の協力もあっての成功なので、みんなへの感謝の気持ちを忘れないと同時に、次への第一歩にしたいと思っています。

スコットランドの名門、エジンバラ大学の大学院で
応用言語学の修士号を取得
町下裕美さん
留学先:The University of Edinburgh
プログラム名:MSc in Applied Linguistics
留学時期:1994年10月〜1995年9月

自分を含めて、どうして日本人は英語が苦手なのか、そんな素朴な疑問から、エジンバラ大学の大学院で応用言語学を学んでみることにしました。このプログラムは英語・言語教育関係の理論研究から、実践的なプログラム・デザインなど、言語を教えることや習得することに関して研究をするものです。

授業は週4日、毎日1時間半程度のクラス(class)が4コマあり、2コマは30人くらいの学生が出席するレクチャー(lecture)、2コマが7〜8人で行なうチュートリアル(tutorial)という構成。私は特にSecond Language Acquisitionに興味を持ち、人は第2言語をどのように獲得するのかという研究を中心に、教材作りや評価法などを勉強しました。毎回大量の宿題が出て大変でしたが、授業そのものはとても充実していて楽しく、いつも新しい発見がありました。

イギリスの大学院では特にペーパー作成に比重を置いています。このプログラムでも2ヶ月に1回、A4用紙で25枚くらいのペーパー提出があり、最終論文ではその3倍くらいの量を3ヶ月かけて仕上げるのです。作成に当たってはできるだけ多くの文献を読むことが重視され、それらを理解したうえで、ペーパーの書き方に則って論旨をきちんとまとめなくてはいけません。私は最初のペーパーで合格すれすれの成績だったためスーパーバイザーに相談をし、大学付属機関である語学研究機関の学生向けクラスを取って、その書き方を基礎から学びました。

睡眠時間をずいぶん削って勉強した1年でしたが、自分が本当にやりたかったことを研究することができ、大きな満足感を覚えています。現在は言語・教育に関わる仕事に携わっています。

勉強量はたっぷり、でも楽しく学ぶことができた
ケンブリッジ英検対策コース

高橋直子さん
留学先:Anglo World Education
コース名:International School Year
  1998年 10〜12月まで:Preparation for the Cambridge PET Exams
  1999年 1〜3月まで:General English , Upper Intermediate
  1999年 4〜6月まで:Preparation for the Cambridge FCE Exams
レベル:中級上
留学時期:1998年10月5日〜1999年6月18日

私が取ったこの9ヶ月のコースは3学期に分かれていて、自分のレベルに合わせて学期ごとに異なる授業を選択できるというもの。私は一般英語とケンブリッジ英検対策コースを取りました。クラスは10〜15名。日本人は3〜5人で、他にフランス、スペイン、スウェーデン、ブラジル、台湾などから来ていました。授業は1日3時間。週に1回45分のオプショナルレッスンがあります。先生は資格を持った有能な方ばかりでとても熱心。生徒が望めば喜んでエキストラホームワークを出してくれます。

私は最初リスニングに問題があり授業についていけなかったのですが、先生に相談したところ「大丈夫! 私がついてるから」と励ましてくれました。そして次の授業からは、私が理解しているか常に気遣って授業を進めてくれました。難しい単語などはまずその意味を知っている生徒に英語で説明させ、足りないところは先生が補足したり、生徒の興味のある話題を取り上げたりと、生徒にできるだけ会話をさせるように努めてくれました。文法はただ説明するだけでなく、その文法を使ってクラスメートと話し合ったり、リスニングではBBCのラジオを聞いたり映画ビデオを見たりして内容を確認するという授業もあり、本当に充実。

週に3回くらいは作文が宿題として出され、先生が丁寧に添削してくれるので、いつも真っ赤になった作文が戻ってきました。実際、試験対策のコースは授業は厳しく、山のように宿題が出ました。毎日家で3〜4時間は勉強しないとついていけないほど。でもクラスの雰囲気はとても明るく、楽しく授業を受けることができました。親しくなった友だちとは今でも連絡を取り合っています。試験には無事合格しましたが、彼らとの友情もかけがえのないものだと思っています。

カントリーハウスを改造した学校でアンティーク陶磁器の修復技術を学ぶ

森直子さん
留学先:West Dean College
コース名:Conservation of Ceramics and Related Materials
留学時期:1998年10月〜1999年3月

昔から興味があったアンティーク関連の仕事につきたいと思い、陶磁器の修復・保存技術コースがあるウエスト・ディーン・カレッジに留学しました。語学留学中に、英国国内で高い評価を得ているこの学校のことを知り、現地で申し込みました。学校はチチェスター(Chichester)という街の郊外にあります。歴史あるカントリーハウスを学校として改造したもので、学生用の宿泊施設やカフェテリアも完備しているとても素晴らしいところでした。このコースは生徒7〜8人。ほとんどがイギリス人で、すでに関連の仕事経験のある方が多かったです。授業は朝から午後3時ころまでですが、授業といってもほとんどが実習。欠けたり割れたりした陶磁器やガラス製品を先生から与えられ、特殊な器具や薬品を使って補修していくのですが、最初は小さな簡単なものから始まり、だんだん複雑で細かいものを手がけていきます。生徒の技術や能力に合わせて扱うものが違っているので、先生は個々にその技術を教えてくれるのです。ときどき生徒全員に向けて、歴史や技術的なことを説明してくれます。一般の陶磁器の持ち主から「これを直してほしい」という依頼を受けることもあり、レベルの上の生徒はそうした製品をプロとして修復していました。修了生の中にはロンドンの大英博物館やアメリカのメトロポリタン美術館などへ就職をしていく人もいます。ここで培った技術と知識はキャリアに必ず生かされると思います。

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