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UK Report from Naoko Hasegawa in London 編集者人生を一時棚に上げ、視野と経験を広げるために大学院留学を決行するも、予想外のハプニングに右往左往! |
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| Good luck! Naoki
留学生活を始めてぼちぼち一周年らしい(当初、日本との行き来が激しかったため、いつから始まったのかよくわかんないのだ)。2度目のイギリスの冬は、覚悟がついてはいたものの、やっぱり寒くて、暗くてちょっとだけ辛い。それは、どうやら別れの季節だったりするからなのかもしれない。 ロンドン生活のなかで、気のおけない男子ナンバー1だったナオキがロンドンを去る。ナオキは、私より10数歳年下(びっくり)の22歳で、私は「ちょっと年下の男友だち」と思っていたが、むこうは私をやっぱり「友達じゃなくて(older) sister」と思っているらしい。よかった、「aunt」じゃなくて。
言っちゃなんだが、1年前のナオキの英語はひどかった。「中学出た? どうすんのこれから?」と思うくらい。ロンドン暮らしが決まっていた私に「オレもロンドン行こうかと思うんですよ」と言ってきたとき、「やめな、都会はここみたいに親切じゃないんだから」と真剣に止めたものだっだ。Grammarはデタラメだし、しゃべれたものじゃないはずのナオキだったが、なぜか人気モノだった。中近東の若い学生のようにバカ騒ぎはしないけれど、ノリが良い。ヨーロピアンのおじさん語学研修生とも、すぐ仲良くなる。ランチボックスの蓋が開かないで困っている中国人の女の子が、ほかの中国人にも見放されて泣きそうなのを、開けてあげたのもナオキだった。そういえば、あの親切な語学教師も最後に見捨てた中国人のおばさん、yesとnoもおぼろげだから、みんな距離を置いていた彼女と、漢字で筆談して「ナオコさん、通じますよ」って発見したのもナオキ。 結局、私の制止を聞かず、ロンドンに移り住んだ彼は、ここでの語学学校と学生の態度に失望したり、アムスに貧乏旅行してパスポート盗まれたり、バイトの面接に落とされて以来、がぜん英語に気合いを入れ始めたり、いろいろあった。福岡で建築の仕事をして「なにか違う」と思ってイギリスに来たナオキが、よく調べもせずに、ロンドンのダサイ専門学校に行こうとしたときは、びっくりして止めたけど、その後、いちおう、有名デザイン系カレッジのパートタイムコースに行き、「課題でオシャレなものデザインしてもどうしようもないです。アジアを見ようかと」って言ったのを聞いて、私は「ヤルじゃん」って思った。そんなナオキは、明日、Waterloo駅からユーロスターに乗り、ロンドンで出会った韓国人のガールフレンドとヨーロッパの間は二人で、その後、東欧、シベリア、中国、チベット、韓国は一人で、4カ月かけて旅をしながら、飛行機に乗らずに福岡港に帰る。この日記がアップロードされる頃はポーランドあたりか。 ナオキを通じて、彼のフラットメイトはじめ、私にも友達ができた。みんな気がよくて「類トモ」である。最後の週末、パブでのパーティーは30人近くイギリス人+いろんな国から来てロンドンに住んでいる人たちがナオキのために集まって、そこで改めて聞いた英語力の伸びときたら、驚くばかり、ベラベラだもんね。本人は気が付いてないと思うけど、彼がこの一年間で蓄えたものはすごく大きい。英語っていう意味ではなく、本当の意味で、世界を見た、というより「見方」を身に付けたというか。ここで習得した「やり方」を日本に帰って、もしくは違うところで「実践する」意味は、「イギリスで見たもの」より、断然大きい。その「やり方」は、英語がしゃべれなくても、どんな人とでも、コミュニケートする姿勢をいつももっていたナオキだから得られたのだと思う。私はその態度を見習うべきだと思ってる。 ナオキと私が、今後の人生でどんな接点があるかわからない。もしかしたら、一生会わないかもしれない(会いたいけど)。高校の卒業式以降=大人になってからの「別れ」は寂しい。だから明日はWaterlooまで送りに行く。なにかプレゼントを用意したかったけど、時間がなくて買えなかった。だからこの日記が私からのお餞別です。Good luck! Naoki.
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編集 萩村 |










