留学


Taking the First Step in London
社会人留学 ロンドンの第一歩

UK Report
from Naoko Hasegawa in London

編集者人生を一時棚に上げ、視野と経験を広げるために大学院留学を決行するも、予想外のハプニングに右往左往。

 
いま、ロンドンで話題をさらうテレビ番組『BIG BROTHER』

image
脱落者を大歓声で迎える司会者と観衆

いま、ロンドンで話題になっているテレビ番組といえば、なんといってもChannel 4の『BIG BROTHER』である。これは、リアルタイムで行われている、Channel 4の仕掛けによるライヴプロジェクトで、番組によって選ばれた一般市民の男女10人が特設の巨大な一軒家で、外界とのコンタクトを遮断されて共同生活を送るというもの。

彼・彼女ら自身は外界と接触できないが、この特設ハウスは、リビングはもちろん、男女別 のベッドルームから庭、トイレに至るまで、あらゆる場所に24のモニターカメラが設置されており、かつ10人の男女はつねに音声収録マイクを装着させられていて、行動や発言すべてがカメラによって24時間収録されているのである。その日の様子は30分程度に編集され毎晩放映される。9週間続くこのプログラムは、この原稿がアップされる8月22日時点で4週間が経過しているはずだが、9週間後の終着点までに、毎週ひとりずつ「脱落者」が選出され、最後までハウスに残った者が、Winnerとして7万ポンド(約1,200万円)の賞金を獲得できるというわけである。

「脱落者」の選出は、グループ内からのノミネートと、視聴者からの電話とwebを通 しての不人気投票によって決められていく。ハウス内には、BIG BROTHER(このプロジェクトのオーガナイザー。最終的には視聴者も含まれる)に向かってアナウンスするための専用の小部屋があり、ここに入れば個人的な意見や主張を(カメラを通 して)BIG BROTHERに話しかけることで、外界にプロパガンダできる。週1回、全員がひとりずつこの部屋に入り脱落者をノミネートし、その理由をカメラの前で話すのだ。そして部屋を出ると何喰わぬ 顔で、いまノミネートしたメンバーとも話し始めたりするのである。ハウスに居続けるためにはそのグループに適応しなければならない。表だって人と争ったり、批判したりするのはリスキーなので、表向きは協調路線をとりつつ、その一方で、毎週必ず誰かを血祭りにあげて除外するという、非常に残酷な構造のゲームだ。

思わず考えたのは「例えばこの番組企画は日本で可能か?」ということ。裸で踊るは、人の陰口は言うは・・・「見られている」という前提のもとに、日本人があれほどあからさまに自分の言動を人前にさらすことができるのかというのがひとつ。『電波少年』のように無理難題を与えられ、そのなかで人の生態をカメラを通 して覗くというのがあるが、『BIG BROTHER』を見てしまうと、日本の番組に登場するのはあくまで「芸人」でフィクションだ、ということがハッキリする。週末に脱落者は、残留組の歓声とともにハウスから追い出されるのだが、『アメリカ横断ウルトラクイズ』の罰ゲームがユーモラスに仕立てられ、笑って見送りつつ去る姿を直視しない「日本的脱落者への憐憫の情」は、ここにはみじんもない。

追い出された脱落者は、番組の司会者と観客の歓声によって、視聴者のいるスタジオへと迎え入れられ、ハウス内での人間関係を改めてインタビューされる。そのコメントに対応して、脱落者がハウス内で見ていなかったメンバーの裏の姿、脱落者の前では親切に振る舞っておきながら、一転して他のメンバーに脱落者の陰口を言う場面 が編集・放映されるのである。この映像で会場はブーイングの嵐。「信じられない!」「来週は誰が出されると思う?」「彼(陰口を言った人)であってほしいわ」。会場大歓声。やっぱりないよな、人の気持ちの機微が。日本に比べて人間関係が「タフ」だ。

そして、これはナニカに似ている? ・・・そうだ「校内イジメ」だ。嫌われないように全員が努力しながらも、生活のなかでさらけ出される個性、ちょっとした言葉のあや、誤解、曲解、それらが誇張されていく。イジメの理由は曖昧で、誰もが標的になる可能性を秘めているし、イジメる側はある日突然、イジメられる側へと転落する。そこに、何十万人もの視聴者も参加しているのだ。視聴者側の意見は24時間24台のカメラで収録された膨大な映像がいかに編集されるかで、これはいくらでも操作しようがある。これ、やっぱり日本じゃ不可能。イギリスには校内イジメってないのかも。

秘境にたどりつくのでもなく、ゲームに勝つのでもなく「人間関係の構築」ということ自体が目的となったとき、「人間関係ってなんのためにあるのだろう」って、考えさせられてしまう「メタ・人間関係」番組であり、マスメディアによる煽動の恐ろしさ、みたいなものをフト感じさせる番組だ。

image
ハウス内視聴もできる『BIG BROTHER』サイト


●Language Box●
共同生活:community life
脱落者:a dropout
視聴者:a TV viewer(ひとりの場合)/the TV audience(総称)
視聴率:an audience ratings
協調性がある:be cooperative
陰口を言う:backbite/talk about a person behind his back
いじめ:talk about a parson behind his back


 ・過去のUKの日記を読みたいなら。


 ・留学したい人集まれ。

image UK Report
from Naoko Hasegawa in London
長谷川直子 
60's東京生まれ。デザイン誌の編集者として約9年の激務を経て、99年12月に本格的に渡英。現在London College of Printingで「Enterprise and Management for Creative Arts」(デザインマネージメント)MAコースを履修中。

編集 Mini


あなたならどこを選ぶ? 英語圏ワーキングホリデー4カ国、国別徹底比較!

基本情報

イベント情報

海外で暮らす体験談

留学に関するイベント情報をチェック。

詳細を見る

海外を知る・聞く

海外体験談!

留学体験談

先輩達のリアルな留学体験談を読もう。

詳細を見る
海外滞在者ブログ!

海外滞在者ブログ!

世界各国の生の情報をゲットしよう。

詳細を見る

お役立ち情報

リンク集

リンク集

情報収集のためのサイトなど、留学・海外生活に関するリンク集。

詳細を見る
留学に必要な英語試験

留学に必要な英語試験

TOEFL、IELTSなど、留学に必要な英語試験をチェック!

詳細を見る
海外スクールサーチ

海外スクールサーチ

自分に合った海外の語学学校、大学&カレッジ、中学&高校を探そう。

詳細を見る
トラベルイングリッシュ

トラベルイングリッシュ

毎日5分、さまざまな場面のトラベル英会話を学ぼう!

詳細を見る