留学

Starting Out in London
社会人留学 ロンドンの第一歩

UK Report
from Naoko Hasegawa in London

編集者人生を一時棚に上げ、視野と経験を広げるために大学院留学を決行するも、予想外のハプニングに右往左往。

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スコットランドで山登りにハマる

スコットランドに行ってきた。きっかけは、いつものごとく、「三連休、暇?」というお誘い。友人のアキコ&トム夫妻とその友人のデニー。今回デニーの奥さんは仕事のため出張中で、レンタカーのシートのあまりを埋めるために、私に白羽の矢が立ったわけだ。デニー夫妻とトム夫妻はハイキング友達で、以前も、デニー夫妻とトム(その時はアキコが出張中)と一緒にロンドン郊外の日帰りハイキングに出かけたことがある。「ハイキングするよ。多分、寒いし天気も悪そうだから濡れても大丈夫なカッコしてきてね」という、大雑把な性格のアキコさんからの非常に限られた情報に、やはり大雑把な性格の私は「行くー」と応え、「どんなスケジュールなの、どこに行くの?」とも聞かず、Nikeのスニーカーにウィンドブレーカーとセーターをもって、ロンドンの北の玄関口キングス・クロス駅に出かけた。

で、キングス・クロスからスコットランドの首都エジンバラまでたっぷり5時間。そこからグラスゴーまでさらに1時間電車を乗り継ぎ、そこからレンタカーに乗り換えて、さらに北の田舎町フォート・ウィリアムズに向かう、という行程だった。

で、なんだかんだ、いちばんスゴイなーと思ったのは、このエジンバラに行く列車内で、(乗り物に乗るとスグ寝ちゃうクセがある)ふと目を覚ますと、電車は180度開けた地平線に向かってゴンゴン進んでいたということ。日本でも北海道の人とかなら、こういう経験あるのかもしれないけど、とにかく東京生まれの私にはショッキングな光景だ。イギリスの自然って、ターナーの絵に書かれているような、ちょっとこづくりな感じの田園風景とか、荒涼とした丘陵地帯とかってイメージがあるけれど、イングランド北部からスコットランドにかけては、本当にフラットで、かなり広大な感じだ。左の車窓から右の車窓を見ていくと、どんよりとしたダークな雲の向こうに黒い雷雲と稲妻、そしてその向こうには薄青の空・・・というように、平原を移動していく雲の動きがそのまま解る。天気予報のCG映像で、風と雲の動きが立体的に表現されているのをよく見るけど、まさに「その中にいる」感じだ。

 


Ben Nevis山頂で雪の中のランチ。「せっかく着いたけど、早く立ち去りたい」

さて、スコットランドの西沿岸の入り江の街、フォート・ウィリアムズで私を待っていたのは「ナオコ、その靴じゃ無理だ。あとレインウェアもそれじゃ・・・厳しい登りだから」というトムの言葉。「そうなの・・・?」、ハイキングシューズも持っていないことだし、まー買ってもいいか、厳しい登りが靴のせいで辛くなるのはヤダしな・・・という判断は、翌日非常に正しかったことが判明する。登り始めてから「言ってなかったじゃん、こんなハードな登山やるなんて!」とアキコさんに抗議しようにも、元プロのバレリーナで、小柄な体に驚異の筋肉と恐るべき心肺機能を備えた彼女は、私のはるか前方をガンガン登っている。


山登りの翌日。「帰る日」ってなぜか、いつも良い天気。グラスゴーに戻る途中

 

ここ2カ月以上、ロクに体を動かしていなかった私は心臓が口から飛びだしそうになりながら、なんとか、3人にくっついて行った。登山開始3時間、「あ、雪が残ってる」と、思っているうちに、雨が本当に雪に変わり、頂上は真冬のスキー場? 状態である。もう6月なのにだ。

頂上に着き、凍えながらも「お腹減った〜」な私たちはグローブをはめたままでパンにディップとハムとマッシュルームを挟んで食べた。「ねえ、トム、UKで一番高い山ってどこなの?」「ここだよ」「……!」。大変なはずだ。ちなみに、登った山はベン・ネビス(1343m)。登山口は200m付近から始まるから、考えてみれば1000mちょっとの登り。それなりに辛いけど、小学生の子どもから中高年まで、元気に登っている。途中、岩山の割れ目を落ちる小さな滝、山中腹から見える標高の高い地点にある湖、どんより曇った空から降る雨(その日だけか?)など、「水のあるところ」という印象が強かった。さすが、シングルモルトの産地として有名なところだけある。

スコットランド特有なのかもしれないが、もう少し天気が良いと良かったな。あと、素通 りしてしまったが、エジンバラ周辺の街も歴史的な建物が多い、「濃そう」な街だった。夏になるとエジンバラで演劇や音楽などすべてを含んだフェスティバルがあるらしい。スコットランド、また行こう。


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from Naoko Hasegawa in London
長谷川直子 
60's東京生まれ。デザイン誌の編集者として約9年の激務を経て、99年12月に本格的に渡英。現在London College of Printingで「Enterprise and Management for Creative Arts」(デザインマネージメント)MAコースを履修中。


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