待つこと10分ほどで体格のよいレンジャー二人が担架と共に駆けつけてきた。レンジャーさんの「ヘリで彼女を運ぼう」という第一声に私は完全にパニクってしまった。えええっ!!「それは絶対絶対いやだ!たかが捻挫だよ!?」と自分ではよく覚えていないのだが、猛烈にヘリを拒絶していたらしい。「それじゃ、担架にくくりつけて運ぶのが妥当」と医者のデビ。ここで私の人生で最も恥ずかしく恐ろしい体験することになった。この最後の急坂、レンジャーさんたちがタッタッと運んでくれると思っていたら、実は皆の協同作業だったのだ。岩だらけの急坂に二人組みで列を作って私の乗ったタンカを順順に手渡しし、終った人はまた前の列に並ぶというもの。小学校の運動会で似たような競技をやった気がする。そのうち他のツアーの団体に会う。「なんだなんだ、トレーニングか?」と人が集まってくる。「いや、本物なんだ。手伝ってくれるか?」と、気が付けば私の前に100mほどの長い長い列が出来上がっていた。”No
worries. You can say hello to everyone!” とジム。担架の上から皆私の顔をまじまじと見てくる。もう恥ずかしいの極地。たかが捻挫なのにもう死んだ振りをするしかなかった。