留学


Studying in a Graduate School in Australia
オーストラリア大学院生活

Australia Report by Miwako Hobo
英語教師となるべく英語教授法(TEFL=Teaching English as a Foreign Language)を勉強中の保々実和子さん。つらく楽しいオーストラリアでの大学院生日記。

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賢ぶらなくてもいいんだーと思ったら気が楽に


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クリスの部屋のポスターの前で。
やっと春がやってきたパース、花が咲き乱れた大学内をふらふら歩いていると私の論文の担当教官、クリスにばったり遭遇、たくさんの本と荷物を抱えていたので本を数冊先生のお部屋まで運ぶお手伝いをすることにした。

「良い天気だね」「パースでは花粉症にかからなくて幸せです」なんて軽い会話から話題は次第に私の取り組んでいる論文の方に。簡単に言うと試験勉強が英語習得に与える影響というものを調べているのだが、「面白い所に目をつけたね。きっと良い論文になる」というお言葉、このところ行き詰まっていて、最悪のものをテーマに選んでしまったかも、と落ち込み気味だったのでちょっとうれしくなった。

クリスは(多分)50代の先生でちょっとヒッピー風。よく細いジーパンに革ジャンを着ていて、お部屋にはロックンロールのポスターまで貼ってある。最初はその風貌のためか、近寄り難かったのだが、実はとても気さくな、そして勉強に関しては要求の厳しい先生だった。全く曖昧なイメージから始まった私の論文も、週一回クリスと話し合っていくうちに最近方向性がはっきりしてきた。ある時、「ミワコ、君は最初やめちゃうと思った」とクリスが言った。「半分辞めかけてました」という代わりに、「おかげ様でまだいます」と感謝しておいた。本当にクリスには大変感謝しているのだ。

親の反対を押し切っての大学院留学。強がっていながら最初の2ヶ月なんて「不安度95%期待度5%」だった。日本語教師をしていたため英語はOKと信じていたが、実際は書いたことある英語なんてIELTS(英語能力試験のひとつでイギリスやオーストラリアの大学留学の際には英語力の証明にも使われる)で1度やった300文字がせいぜい。

その上、授業の進め方の違いに戸惑っていた。大抵の科目は1時限3時間。1時間の講義に2時間のチュートリアルから成る。チュートリアルとは、講義の理解を深めるための時間で、ディスカッションや生徒によるプレゼンテーションが中心だ。基本的に先生は情報の提供者で、授業中の議論は先生と生徒の共同作業で進められていく。講義の内容にひとりの生徒が疑問を投げ掛け、他の生徒がそれについて意見を言う、といった感じで進む。

そこで私は、というと、熱い議論が交わされる中、「こんな所で生きていけない」とへこんでしまった。「英語がわからん、うまくしゃべれん、私に何も聞いてくれるな」と誰とも目を合わせないようがんばってみたりしたのだ。でも、クラスで唯一のアジア人ということもあって私は自然と注目を集めてしまい、何かと意見を求められるので、おそるおそる何か答えてみると、結構みんな「フンフン、なるほど」と真剣に聞いてくれるのである。自分ではたいした意見じゃないと思っても他の文化の人から見ると、面白いね、となるようだ。「大学院だからって頭良いぶる必要なんてないんだ」と認識した時から、結構こういう授業が好きになった。

今は「不安度5%」というところである。

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Australia Report
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