Ireland Diary
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| アイルランド中絶法認可か? 今回はアイルランドにとって、長年、賛否が分かれてきた深刻な問題に目を向けてみたい。 まず、アイルランドでよく言われるジョークがある。そのジョークとは・・・・・。 ある独身女性が、溜め息をつきながら友人にこぼした。 「どうしようかしら、大変なことになっちゃったわ・・・・・」 それを受けた友人の反応。 「えっ、じゃあ、あなた妊娠したのね」 そ う、カソリックのこの国では、大変な問題イコール妊娠と言うジョークになるくらい、望まぬ妊娠は深刻な問題なのである。なぜなら国法で中絶が禁止されているからだ。
望まぬ妊娠をしても、アイルランドは宗教色が強い。妊娠中絶を、神から授かった貴重な命を握りつぶす“殺人”と理解する人々がまだ多いのである。たとえレイプされた結果の妊娠でもだ。何とか中絶が認可されるケースとしては、妊娠により母体が危険にさらされる可能性がある場合だろう。 このような国情から、どうしても中絶を望む女性はロンドンで中絶処理をし、それができない女性は国内で生むという現実が生まれる。ちなみに中絶のためにロンドンへ渡航する女性の数は、毎年平均5,500人以上に昇る。 前置きが長くなったが、アイルランドでは来月、3月6日に、“妊娠中絶法認可か否か”について国民投票が行われる。長年、国の態度として中絶反対を掲げ続け、一方で女性たちはロンドンで中絶手術を受けてきた。このダブルスタンダードに対して、現実を見直すという意味で、今回の国民投票事態は実に画期的なものだと言えよう。 今、国民投票に向けて、町中には賛成または反対のポスターが掲示されている。もしこの法案が認可されれば、アイルランドでは歴史上の大改革となる。安易な考え・行動を原因とした中絶は決して許されるべきではない。その一方で様々な理由により、中絶を選ぶ女性達の権利も守られるべきではないかと思う。 かつてこの国では離婚が認められなかった。政府にとって、離婚は中絶と並ぶタブーであった。しかし結婚に失敗したカップルや、はずみで結婚したカップル、加えて、不注意にも妊娠したもののアイルランドでは中絶ができない為に、結婚せざるをえなくなったカップル等、離婚が認可されないために不幸な結婚に縛られる人々の数は多かった。そして離婚ができない代わりに、法的別居を選ぶ人々の数が増え続けたのである。このような事情を踏まえて、国民投票が行われ、数年前、ついに離婚法が可決されたのである。離婚法認可を叫んでいた国会議員が、テレビのインタビューで語った言葉は、印象深かった。 「結婚は一生のものであるべきだが、終身刑であるべきではない」 アイルランドはこの10年で大きな変化を経験し続けている。貧困から歴史的なバブルを経験し、離婚が認可され、今度は中絶法認可の国民投票が行われる。換わり行く人々の意識が、生活をどんどん変えていっている。来月の結果がどう出るか、興味深く見守りたい。 |
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