Ireland Diary
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| 驚きいろいろ
会社には約200人のアイルランド人がいて、日本人は私を含めて7人だった。 仕事を始めてすぐの頃は、文化の違いに戸惑うと言うよりも、その居心地の良さ に、”なんてすばらしい国だろう”と喜んだものだ。男性がお茶を入れてくれ、荷物は持ってくれる。何処に行ってもドアは開けてもらえるし、コピーも頼めば全て男性 がとってきてくれるのだ。日本で、そんな状況にあまり出会わなかった私は、女性に対して優しい国なのだと感心したのである。 ところが仕事に入り込んでいくにつれて、色々な事が見えてき始めた。 まずアイルランド人は、日本人のように謝らない。間違っていても、”知らなかっ た”または”わからない” と当然のように切り返す。加えて、女性の強さは脱帽ものだった。 アイルランド人女性が感情的になると、機関銃のように言葉が飛んでくる。イギリス 人の2倍と言われるアイルランド人の語彙は、確かに豊富だ。当時の私の英語力で は、たとえ自分が正しい場合でも、ネイティブに勝ち目はなかった。 余談だが、時間がたつにつれ、アイルランド人女性のあまりの強さに、男性がここまで優しくならざるを得なかったのだろうなと妙に納得し、男性に同情するようになった。 英語の話に戻ろう。日本にいる頃、正直言って、私はけっこう英語に自信があったのである。ところが、現実は厳しかった。実際、生の英語のハードルは、予想以上に高かったのである。 どうすればいいだろう。考えた末、私は簡単だが確実な方法をとることにした。 新しい言い回しや、知らない言葉にぶつかると、とにかくメモを取った。激しい議論の途中でも、すばらしいと思えるような表現が出てきたら、議論を中断して、それをノートに書き付けた。変な日本人と思われたかもしれないが、そんな事はどうでもよかった。とにかく英語圏で仕事をするからには、英語を磨くぞと決めたのである。 思えば誰もみな、親切であった。会社で初めての日本人女性ということが、幸いしたのかもしれない。聞けば色々、教えてくれる。ただし自分から聞かなければ、わざわ ざ向こうからアプローチしてくることもなかった。【何かがほしければ自分から動くこと。黙って待っていても何も来ないよ】という大事な哲学を教わったと思っている。一方で、仕事は仕事、人生までつぎ込むなということも学んだ。仕事が終われば、あとは自分の人生を楽しめというわけだ。 こちらに来て最初の半年は、日本人の友人もいなかったため、日本語を使う機会がほとんどなく、いつも英語で生活する日々だったが、これが結局、英語上達に役立ったと思っている。
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