インターンシップ

仕事につながる海外体験談


海外で働くために必要なものは、好奇心、意欲、運、度胸、特技、そして笑顔。


海外での体験を生かして、仕事をしている人にお話をうかがう「仕事につながる海外体験談」。

今回は、ニューヨークで約1年間インターンシップを経験後、海外就職を実現した小瀬真木子さんにお話をうかがいました。小瀬さんは今、現地の日本人学校で幼稚園教員、小学生補習校教員として働いています。


インターンシップに行かれたのはいつですか? また、日本にいるときから、インターンシップだけでなく、海外で就職したいと考えていましたか?
25歳のときです。日本で2年間、幼稚園教員として働いてからニューヨークに行きました。海外就職については、「就職したい」、という気持ちより、「一人で生活してみたい」、「アメリカの子どもたちの教育事情を見てみたい」と思う気持ちの方が強かったので、始めはボランティアでインターンシップを希望しました。しかし、実際生活をしていくには収入が必要なので、就職は自然の流れだったと思います。


インターンシップされていたときの生活はどんなものでしたか?
週5日、午前8時から午後4時まで、アシスタント教員として幼稚園で、現場の先生方とほぼ同じ仕事をしていました。子どもの受け入れから始まり、教具の時間(教育用のおもちゃで遊ぶこと)のサポート、一斉保育(クラス全員で同じ活動を行うこと)のアシスト、昼食の準備・ヘルプ、園外保育時のウォッチングなどです。


カルチャーショックはありましたか?
ショックというより新たな発見という感じで、異文化を学ぶ機会がいろいろな場所にあったと思います。例えば、園に入るには3つのセキュリティードアを通らなければいけなかったり、ギュッと抱きしめてチュッとするのが毎日のあいさつだったり、子どものお弁当は簡単なサンドイッチやパスタだったり、3歳でも着替えは必ずバスルームでしたり、2カ国語を話す子どもがクラスに5人はいたりなどです。インターンシップ中が、いちばんアメリカ家庭の様子を覗ける時間でした。

普段の生活でも、それまでの環境との違いはありましたね。同じ品物も場所や店によって値段が違ったり、地下鉄に時刻表がなかったり、歩行者は赤信号でも平気で歩いていたり、路上で口論したり抱き合ったり、人が義理人情より現金を好んだり…。最近、特別違いが見つからないのは、慣れるまでは違和感を感じていたことも、だんだんと普通になってきてしまっているからでしょうか(笑)。


英語力はどのくらいアップしましたか?
インターンシップ中は常に英語だったので、終了時には随分上達していたと思います。子どもから学ぶ英語が大半でしたが、他にも、一緒に歌を覚えたり、言い負かされないようにがんばったり、同僚と意見を交換したり、保護者の話を聞いたりと、とにかく英語で話していたので、あの時は自然と思考も英語になっていたと思います。インターン開始3ヶ月後からは、子どもの親に宛ててのコメントを書く仕事も他の先生方と一緒にやりました。渡す前にチェックは必ずしてもらいましたが、ゆっくり書いている暇などないので、実践のテストみたいなものでした。初めは書くのが重荷だったのも、慣れで楽しくなってきたので、英語力もアップしたと信じたいです。


インターンシップ終了後から、現在のお仕事に就かれて、労働許可証を発行してもらうまでの経緯を教えてください。
私は、インターンシップ中に、日本の文化・教育の重要性を改めて感じ、自分の国の文化を誇りに思いたいと思ったため、インターン期間が終了する少し前に、日本人学校に就職希望を出しました。そこで、タイミング良く決定。ビザのサポートも快く引き受けてもらえました。現在はその日本人学校で、幼稚園教員、小学生補習校教員の仕事をしています。

私の場合、日本で職歴(教員の経験)があり、アメリカでのインターンシップも教員だったため、専門分野が認められて、どちらの経験もビザ申請には有効だったようです。申請してから3ヶ月で労働許可証が発行されました。


普通はなかなか労働ビザが取れず、海外就職は難しいと聞きますが、本当でしょうか?
私の場合は専門分野だったのでスムーズでしたが、学生時代の専攻や職歴によっては難しい場合がある、と聞いています。実際、アメリカ人の職を脅かすものと見られるため、一般職は難しいようです。


やはり日本での職歴と同じ仕事の方が、海外就職は有利なのでしょうか?
有利だと思います。
しかし、有利とか不利とかで職を決めてしまうのではなく、自分のやりたいことができる、ということが重要だと思います。やりたいことのために、努力は惜しまないでするべきです。同じ挫折でも、やってできないのとやらずにできないのとでは、そこで得ることも、その後の価値観も、行動も、全部違ってきてしまうのではないでしょうか。何事もやってみないとわかりません。案外、どうにかなることも多いと思いますよ。


海外で働いてみて、一番大変だと思われることはなんですか?
家族が側にいないことです。健康面の心配だけでなく、嬉しいことや悲しいことを一緒に共感できないのは寂しいですね。無償で助けてくれる人、助けを求められる人が離れているのは、思った以上に大変でした。その分、精神面も少し強くなった気はしますが。


逆に、一番良かったと思うことはなんですか?
自分の視野が広がったことです。そして、そこで自分を試せたこと。また、いろいろな人に出会えたこと。私が、出会えてよかった、と思うように、いつか、誰かが私と出会ってそう思ってくれる日がくるといいな、と願っています。

ここでの経験は、今までの過去に積み重なって、これからの私の人生に大きな影響を与えていくものだと思います。まだまだ学ぶことは山ほどあることを知って良かった、自分と向き合えて良かったなど、「良かった」と思えることがたくさんあって幸せだ、と思います。


海外で働くために、必要なものは何だと思われますか?
好奇心。意欲。運。度胸。特技。笑顔。


これから海外で働きたいと考えている人にアドバイスをお願いします。
自分で決めた道なのですから、何が起きても誰のせいにもできません。やると決めたのならば、がんばってみてください。英語を学ぶ、特技を磨く、専門を深めるなど、日本にいるときからできることはどんどんやってみましょう。やれば必ずできるはずです。できないのは、自分がやろうとしないから、と肝に銘じて。
 

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