| 【今週の新語】 |
三角合併
a trilateral merger
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これは去る5月1日に施行された改正会社法で有名になった新語で、マスコミで頻繁に話題になるので取り上げた(*脚注1)。
「三角合併」とは会社合併の最新の方法で、「親会社が子会社と買収対象会社を合併させ、その対価として自らの株式を交付することにより、買収対象会社を傘下に収める」ことである(*脚注2)。このため、外国企業が日本子会社を通じて日本企業を買収し、合併対価として存続する外国親会社株を使うことが可能になった。買収する企業、その子会社、買収される企業の関係が三角形に描けるため「三角合併」と呼ばれる。
この手法は次の2点で旨味がある。第一に株式を対価とするため現金負担がない。第二に市場での株式買い付けや公開買い付けと異なり、合併の手続きを踏めば100%子会社化が確実にできる。問題は株式時価総額(market capitalization)の大きい外国企業が「三角合併」を使って日本企業を敵対買収(hostile takeover)する懸念が高まっていることである。しかし、この合併には買収される企業の株主の3分の2の賛成が必要で、土壇場で拒否されることもある。
「三角合併」の英訳語であるが、これは残念ながら英語が日本語より先に存在していた「最初に英語がありき」の新語でa trilateral merger と言う。trilateralの代わりにthree-wayを使ってもよい。この訳語には日本語との意味の食い違いはない。
[訳例]
Establishment of the new world's largest aluminum company remains questionable...Two top managers of large investment banks suspect that henceforth the trilateral merger may fall. Representatives of SUAL, Russian Aluminum and Glencore refuse to provide any comments...
(要約:新しい世界最大アルミ会社設立はまだ疑問符付きである…投資銀行大手の代表はそのため、三角合併は崩壊する恐れがあると懸念している。スアル社、ロシアアルミ社そしてグレンコア社はコメントしなかった)
(WPS: Russian Finance Report(translated from Vedemosti Sept. 19, 2006), Sept. 22, 2006, "Merger of SUAL and Russian Aluminum May Not Take Place")
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【こんな風に使ってみよう! 会話例】
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A company worker: As a result of the recently-enacted revised Corporate Company Law which produced the "the trilateral merger," our company could be taken over by foreign companies.
今度の会社法改正で「三角合併」が可能になったので、わが社も外国会社に買収されるかもしれないな。
His coworker: That's really true. The "stock swap" clause stipulated in the "the trilateral merger" could bring about the hostile takeover, causing a big uproar among other Japanese companies.
それは本当だな。「三角合併」のなかの「株式交換」という制度は敵対買収もできるから、日本の他の企業も戦々恐々だろう。
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脚注
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*1.
読売新聞2007年5月2日朝刊最終版、7面「Q&A:三角合併」参照。
*2.同上読売新聞記事参照。および「現代用語の基礎知識2007」(自由国民社2006年刊)604頁「三角合併」参照。筆者がこの「三角合併」の新語を初めて見かけた記事は2年半前の「読売新聞2004年12月10日朝刊最終版、12面「論点 悪質な買収−合理的な企業防衛策必要(御手洗富士夫氏コラム)」である。
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ボキャブラリー
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【先週の復習】
英語で「ゆとり教育」ってなに?
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