Updated every Monday, 更新日:4月5日
ジャーナリスト 西森マリー先生
日本ではほとんど知られていないもう一つのアメリカから情報発信するジャーナリスト、西森マリーさん。背景を知れば、英語もなっとく。マリーさんから、もう一つのアメリカとアメリカ英語の背景を学ぼう!
アメリカン・カルチャーを知る英語講座
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赤いアメリカ・青いアメリカ
Red and Blue America
西森先生のプロフィール
アメリカには、ハリウッドやクリスティーナ・アギュイレラ(http://www.christinaaguilera.com/ )などに代表されるリベラルなアメリカと、ロディオやハンティングが好きな超保守的なアメリカ、という二つのアメリカが存在します。
みなさんがよくご存知の前者のアメリカは、東西海岸と五大湖に面した都会・工業地帯のアメリカ。後者は、それ以外の農業・酪農従事者が多いアメリカです。
前者のアメリカは、2000年の大統領選でゴアを選んだ州なのでBlue America と呼ばれ、後者はブッシュに投票したのでRed
America と呼ばれています。これは、ゴアが所属する民主党のシンボル・カラーが青で、ブッシュの共和党のシンボル・カラーが赤というところからきていて、選挙時のニュース番組では、それぞれの州民が選んだ候補の所属党の色に州の白地図が塗り替えられていきます。参照
Red America は、fly-over states とも呼ばれているんですけど、これはBlue
America に住んでいるビジネスマンたちが東北部の大都市(NY,ボストン、ワシントン、シカゴなど)と西海岸の大都市(LA,サンフランシスコ、シアトルなど)の間を飛行機で往復するときに、“飛び越していく”地域だから。
二つのアメリカは、あらゆる意味で好対照です。
Blue America は、
大卒者/独身の人々/コンピュータ関連の技術者/ホワイトカラーの人間/労働組合のメンバー/教育レベルが高い有色人種が多い
カトリック/ユダヤ人が多い
同性愛者に寛容
中絶は女性の基本的人権と思っている
銃規制に賛成
政教分離を支持
一方、Red America は、
原理主義的なプロテスタントが多い
ホームスクーリング(子どもを学校に行かせず、家で親が教育する)人口が多い
学校や教会は人種ごとに別れている
中絶は“なんじ殺すなかれ”というキリスト教の教えに反する罪だと信じているのに死刑は“目には目を”という聖書の教えに従っているからOKと考えている
ユダヤ人や東洋系の人種は少ない
アメリカはキリスト教の理念に基づいて建国された国なので、キリスト教を国教化して公立学校でも祈りの時間を設け、理科の時間にはダーウィンの進化論の代わりに“キリスト教の神が万物を創造した”と教えるべき、と思っている(カンザス、オクラホマ、アトランタ、テキサスなどでは進化論と平行して天地創造説を教えてる学校が実在します)
銃所持権は、合衆国憲法が定めた基本的人権
同性愛はキリスト教に背く罪で、エイズは神が同性愛者に与えた罰だと思っている
Red America にはいたるところに教会があり、Blue America にはいたるところにスターバックスやエスニック・レストランがある、とよく言われているんですけど、まさにこの一言が二つのアメリカの違いを物語っていますよね。
ほんのちょっと前まではBlue America の人々はRed America を「肉と穀類を提供してくれる場所」ぐらいにしか思っていなかったんですけど、2000年にブッシュが大統領になり、2001年9月11日にテロが起きて以来、アメリカ全土が急速に保守化してRed
Americaの 発言力が激増! 今では、グランド・キャニオン国立公園も原理主義者たちからのプレッシャーに負けて、「グランド・キャニオンはキリスト教の神が創造した」という説明を載せたパンフレットを売っているほどなので、fly-over
states mentality を知らずしてアメリカは語れないのです!
今後一年間、Red America の現状を中心に、アメリカの文化・社会背景をご紹介する記事を書いていきますので、どうぞお楽しみに!