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心に焼きつく世紀のラブ・ロマンス
タイタニック
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史上最大の海難事故にあったタイタニックの上で、花開いたジャックとローズの身分違いの恋。アカデミー賞11部門を制覇したスペクタクル・ロマン。(20世紀フォックス配給)
97年 アメリカ映画
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:レオナルド・ディカプリオ、ケート・ウィンスレット
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DVD:『タイタニック』 -
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
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今回のディカプリオ・フィーバーで一番驚いていたのは、当のレオだったかもしれない。
“I've never had this kind of reception at home. Never.”
「アメリカでこんな受け方をしたことはないよ。一度もね」と、ご本人。
同行のキャメロン監督は、熱狂するファンをさっそく“Leo-mania”
「レオ・マニア」と命名。“He is disgustingly handsome.”「あいつは胸がムカつくほどハンサムだから」とやっかみの発言をして、周囲を笑わせる。
確かにレオは美しい。すらりと伸ぴた体の上に小さな頭。透き通るような白い肌。そして、あの目。まっすぐ相手を見る目はどこか恥ずかしげで、いまだに少年のようにういういしい。
東京国際映画祭にギリギリやっと間に合った完成フィルムは、レオもまだ見ていないとあって、オーチャードホールの観客と一緒に鑑賞することになる。
監督と主演スターが見るというのだから、字幕を担当した私も緊張。そんなことはいままでに例がないし、まして時間に追われ超スピードで仕げた字幕なので、不都合があるかもしれない。ハラハラ・ドキドキの3時間12分だったが、とにかく最後はあちこちで鼻をすする音が聞こえ、白いハンカチが動く。ああ、よかった!
人が泣いてくれて喜ぶのが字幕屋なのである。
プレミアの反響はすばらしく、監督もレオも大満足。さっそく内輪の関係者だけシャンパンで乾杯をする。こんなことも東京では初めてである。
当夜、観客の涙をさそったのは、もちろん最後のあの場面。悲劇のタイタニック号で結ばれた若いふたり、ジャックとローズがどういう最後を迎えるのか。キャメロン監督は映画を見ていない人々のために、結末をバラさぬ
よう注意して話していた。
ここでも氷のように冷たい海にほうり出されたふたりの会話だけを拾ってみよう。
| ROSE: |
I love you, Jack. |
| JACK: |
Don't do that. Don't you say your good-byes.
Not yet. |
| ローズ: |
あなたを愛してるわ、ジャック。 |
| ジャック: |
いけないよ。サヨナラを言うのはよせ。いまはまだ早い。 |
| JACK: |
You're gonna
get out of here. You're gonna go on and you're gonna make lots
of babies. And you're gonna watch them grow. You're gonna die
an old lady, warm in bed. Not here. Not this night. Not like
this. Do you understand me? |
| ジャック: |
君はここから助け出される。生き残って、たくさんの赤ん坊を生み、彼らが成長するのを見届け、年をとって死ぬ
。温かいベッドでね。こんなところでは死なない。今夜、こんなふうにしてはね。わかったね? |
| JACK: |
Winning that
ticket, Rose, was the best thing that ever happened to me. It
brought me to you. And I'm thankful for that, Rose. I'm thankful. |
| ジャック: |
賭けで、あのチケット(船の切符)を手に入れたのは、ぼくの生涯で最高のできごとだった。おかげで君とめぐり逢えたんだからね。そのことにぼくは感謝しているんだ、ローズ。心から感謝している。 |
| JACK: |
You must promise me that you'll survive.
That you won't give up no matter what happens. No matter how
hopeless. Promise me now, Rose. And never let go of that promise.
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| ROSE: |
I promise. I will never let go, Jack.
I'll never let go. |
| ジャック: |
生き残ると約束してくれ。何があろうとあきらめないと。どんなに絶望的に思えてもね。ここで約束してくれ、ローズ。その約束を、どうか守って。 |
| ローズ: |
約束するわ。決してあきらめないわ、ジャック。どんなことがあっても。 |
映画を見て、このせりふを読むと、またドッと涙があふれ出るはず。難しい単語などひとつもなく、それでいて、すばらしい愛のせりふになっている。
監督の「いまだから話せる」打ち明け話によると、レオは出演をOKするまでに、かなり迷って、答えをためらったそうだ。「“キャメロン映画”だからSFXが中心で、ドラマの出番がないのでは、と思ったらしい」。
タイタニック沈没のスペクタクルはもちろんど迫力だが、ラブ・ロマンスとしても一級品。それを浮き立たせたレオと、相手役ケート・ウィンスレットの力量
は大したものである。若いみなさん方には、きっと青春の思い出映画として記憶に焼きつくものになるだろう。(『ROADSHOW』98年2月号)
集英社
『スターと私の英会話』より
次回は 『スターと私の英会話』より「スター・ウォーズ/エピソード1」をご紹介。
★戸田さんの前作『男と女のスリリング』より戸田さんの映画人生を語った「Prologue
- 字幕の仕事ができると信じて」と『恋人たちの予感』を読みたい人はこちら。
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戸田奈津子さん:プロフィール
東京都出身。津田塾大学英文科卒業後、生命保険会社の秘書を経て、フリーで通
訳・翻訳の仕事をするようになる。清水俊二氏に師事し、1972年『小さな約束』で映画字幕デビュー。
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その後、来日時に通訳についたフランシス・フォード・コッポラ監督の推薦で『地獄の黙示録』(1980年日本公開)を担当。日本の映画字幕翻訳者の第一人者として認められるようになった。1992年、第1回淀川長治賞受賞。現在も年間40本を手がけ、第一線で活躍。
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ROADSHOW
字幕翻訳の第一人者戸田奈津子さんが「映画のセリフで英語の勉強」というテーマのもとにつづる、楽しい“レッスン”が、映画情報誌『ROADSHOW』の「brush
up your English」というページに連載されている。連載はなんと20年以上も続いている。
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『男と女のスリリング』『スターと私の英会話!』は、「ROADSHOW」に過去に連載されたものをまとめた本で、それぞれ1994年5月、2001年8月に出版された。
Thanks to :株式会社 集英社
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