1)憧れを現実にするために <英会話学校へ> 社会人になってからずっと、英語とは全く関係のない、テレビ関係の仕事をしていました。私の仕事自体は英語と全く関係がありませんでしたが、その仕事を通して、世界中の人たちが英語でコミュニケーションをとっている様子を見てきました。たとえば、ヨーロッパで人気の自動車レースの番組を担当していたことがあったのですが、さまざまな国のドライバーが、当然のように英語でインタビューに答えているのを見たりするたびに、「私も英語くらい話せなきゃ」という気持ちが高まっていきました。 そんな軽い気持ちで英会話学校に通うようになったのですが、1つのことに熱中しやすい性格なのでどんどんのめり込むように。英会話学校には週2回欠かさず通い、家では必ず復習をするようにしました。仕事で移動が多かったので、電車の中では常にテープを聴いて、単語を覚え、家の中の壁という壁に、単語を書いた紙を貼っていました。 2)新たな決意を胸にイギリスへ <留学> 習い初めて2年くらい経ったころ、一生のうちに1つの仕事しかしないのはつまらないと思ったのと、年齢的にも転機だったので、1年間、イギリスへ語学留学をしようと思い立ちました。留学に向けて着々と準備を進め、日常会話に不自由がなくなったころ、テレビの仕事を辞めて渡英。 別の仕事をしたいと思い立った語学留学ですから、帰国後は英語を使った仕事を、と思っていました。そこで思い立ったのが翻訳でした。 留学当時は特に翻訳者になりたいと思って勉強していたわけではありません。ただ、実際に翻訳をやっていると、1年間集中して英語を勉強してきたことが、役に立っていると実感します。翻訳を仕事にしているときはテストではありませんから、もちろん辞書をひいてわからない言葉を調べることはできます。でも、いくら辞書を引いて言葉を並べてみても、英文自体を正確に理解しなければ、全く見当違いの訳をしてしまいかねません。他人の訳をチェックする仕事もしているので、自分のことを棚に上げて言うと、そういう勘違いから起こる翻訳ミスを何度も見たことがあります。 3)通信講座、翻訳学校、資格試験受験… ただひたすら努力あるのみ!<帰国後> 留学から帰ってきて、まずは翻訳学校の通信講座で半年間翻訳の基礎を学びました。分野に特化せず、一般的な翻訳を学ぶコースです。その間に自分の専門を決めようと考えました。通信講座終了後は、需要がありそうなコンピュータ翻訳をと思い、翻訳学校に行ってコンピュータ翻訳コースを受講しました。当時は、一般のコンピュータユーザーがもっている知識さえもなかったので、訳よりも専門知識そのものに大変苦労しました。そのため、コンピュータ関係の雑誌や書籍をたくさん読みました。翻訳の勉強と平行して、独学で英語の勉強もしていました。受講中に翻訳会社のトライアルを受けたら採用されたので、コンピュータ翻訳のコースにはまだまだ上のレベルがありましたが、学校はそこでストップ。ほかには、仕事を探すときに効果があると思い、TOEIC、英検、ボランティア通訳検定などの英語関連試験をせっせと受けました。 実際に仕事を始めてからは、日英翻訳がうまくなるように、英文ライティングコースを受講したり、極力英語に触れるよう、英字新聞や英語の本をたくさん読むように心掛けたりました。 4)翻訳の傍ら、通訳も経験 <現在、そして未来> 現在は、私が英語を勉強するきっかけともなった、テレビ番組の翻訳をしています。当時、せん望のまなざしで見ていた人たちのインタビューを翻訳しているのですから、「やっとここまで来られたんだ」と、長かった道のりを振り返ることもあります。そのほか、ウェブサイトを中心に、一般的なビジネス文書や、記事などを翻訳しています。翻訳のほかにも、日韓共催ワールドカップでは、半分通訳のような仕事もさせてもらい、今では一日中コンピュータに向かっている翻訳よりも、人とのコミュニケーションができる通訳にも魅力を感じています。 最後に、これまで翻訳や簡単な通訳の仕事をしてきましたが、以前の仕事で身に付けた専門知識が役に立ったり、クライアントに重宝がられたりすることが多々ありました。英語そのものの能力もさることながら、専門知識を身に付けることも大切だということを身にしみて感じています。英語力も専門知識も、その修得に終わりはありませんから、仕事をしている今でも努力を怠ることはできませんね。