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翻訳・通訳特殊 Part1

Page 2:翻訳者ってどんな仕事?どうすればなれる?
       〜文芸作品から、IT技術まで、あらゆる情報を伝達〜
翻訳者、どうすればなれる?
 通信講座などで独学
 翻訳学校で勉強する
仕事はどうやって見つける?
気になる収入はどのくらい?
どんな人に向いている?

活気のある出版翻訳マーケットと、華やかな印象の字幕翻訳

2001年度のベストセラー本の上位10冊のうち、なんと6册が翻訳本だということをご存じだろうか。
第二の創作と言われるほど、訳者のクリエイティビティが問われる文芸作品では、その仕事を評価するかのように、翻訳者の名は著者名と同じくらい大きく印刷されている。
また、映画や海外テレビドラマの字幕翻訳者の名前も馴染みがあるだろう。映画字幕翻訳の第一人者である戸田奈津子さんは、ハリウッドから俳優が来日すれば、通訳にまで指名されるほど、その実力を買われている。

1位 「チーズはどこへ消えた?」
スペンサー・ジョンソン著 門田美鈴訳 扶桑社
2位 「ハリーポッターと賢者の石」「ハリーポッターと秘密の部屋」「ハリーポッターとアズカバンの囚人」
J・Kローリング著 松岡佑子訳 静山社
4位 金持ち父さん 貧乏父さん 
ロバート・キヨサキ シャロン・レクター著 白根美保子訳 筑摩書房
6位 「話を聞かない男、地図が読めない女」
アラン・ビーズ バーバラ・ビーズ著 藤井留美訳 主婦の友社発行 角川書店発売
8位 「十二番目の天使」
オグ・マディー著 坂本貢一訳 求龍堂
2001年 年間ベストセラー(トーハン調べ)


 

◆翻訳の仕事の種類◆

・実務翻訳
翻訳業界全体の仕事量の約90%を占めると言われている。産業翻訳やビジネス翻訳ともいわれ、コンピュータや電機・医療など、テクニカルな分野で必要とされる翻訳。契約書やマニュアルなどの日英、英日の翻訳では、その分野の専門知識も求められる。一旦ある専門分野の翻訳者として高く評価されれば、その分野の仕事が回って来るようになり、安定した収入を得やすい。


・出版翻訳
文芸翻訳とも呼ばれ、小説、絵本から雑誌、ビジネス書まで、あらゆる出版物を翻訳する。翻訳者の技術だけでなく、スラングや流行語、比喩、シャレなども広く理解していなければならない。また、誤訳をしないためにも、社会背景や、文化、慣習、歴史などの知識に精通している必要がある。最も文才が問われるのもこの分野。


・放送・映像翻訳
メディア翻訳とも呼ばれる。テレビのニュースやドキュメンタリー番組の字幕のほか、映画やビデオの字幕や、日本語吹き替えの原稿の元翻訳を作ったりする。ニュース字幕の場合は、国際情勢や政治経済の知識が必要となるため、常に新聞やテレビなどから情報収集をすることが不可欠。映画などの翻訳では、正しい翻訳はもちろんのこと、登場人物の感情やシチュエーションにふさわしい翻訳をする必要があり、臨機応変さが重要になってくる。字幕の場合は、文字制限などさまざまなテクニックが必要なので、字幕翻訳の専門家が活躍している。


・その他
洋楽CDの対訳、マンガの翻訳、演劇や戯曲の台本の翻訳、料理レシピの翻訳など、さまざま。マンガや演劇の台本などであれば話し言葉についての語学力、洋楽CDの対訳であれば、語学力だけでなく、歌詞が含んでる詩的なものを理解する感性、そして個々のアーティストの楽曲の特徴に対する知識が必要とされる。



現在、翻訳者になるための公的な資格というものは存在しない。また、日本では、翻訳学科を備えている大学は今のところない。そのため、以下のような方法で翻訳技術を学ぶのが一般的だ。

翻訳者、どうすればなれる? <翻訳能力を身につける>
通信講座で独学

学校に通いたくても、仕事をしながら翻訳者を目指す人などは、なかなか難しいところ。そこで有効なのが通信講座。

料金は、コースにもよるが、半年で60,000円〜100,000円。通信講座を開講しているのは、翻訳会社とのつながりがあるか、独自に出版部門をもつ会社が多いので、コース修了後は、成績優秀ならそのまま仕事を紹介してもらえることがある。

翻訳者、どうすればなれる? <翻訳能力を身につける>
翻訳学校で勉強する

イメージ翻訳学校の授業は、基本的に次のような流れになっている。
まず、出された翻訳課題を次の週までにこなして提出。すると受講生全員が訳したもの、もしくは特定の受講生が訳したものが全員に配られる。その訳を次の週までに各自検討してくる。その後の授業で特定の人の訳について全員で批評・検討しあう。最後に講師が講評、見本の訳を配付して一つの課題の授業が終了する、という流れだ。

出版翻訳の場合は、1つの作品を通して訳していく。産業翻訳の場合は、さまざまな分野の文章を翻訳していろいろなジャンルに対応できるようになっているところもあれば、自分が目指す専門分野に絞り、その専門分野の知識を学んでから翻訳を学ぶ学校もある。

ほとんどの学校は、専門的なコースに分かれているが、翻訳一般コースを設けているところもあるので、自分がどの分野を専門にしようか悩んでいる場合は、一般コースから入るのがオススメだ。

翻訳学校は、6ヶ月を1期としている。1期〜2期である程度の実力がつかなかった場合は、諦めた方が良い、という翻訳学校関係者もおり、長く学べば芽がでる、というものでもなさそうだ。
授業料は、各学校・コースにもよるが、平均的には1期(6ヶ月)で20〜25万円(入学金込み)となっている。


学校の中で優秀だと認められると、講師であるプロの翻訳家から下訳やリーディングの仕事を紹介されることがある。その仕事の出来次第では出版社に紹介してもらえる可能性もあるのだ。そこで編集者とコネができれば、翻訳の仕事をもらえるようになる。

学校を選ぶ場合、注意したいのは、翻訳の分野は細分化されているため、自分が望む分野がしっかり学べる学校を選ぶことである。


仕事はどうやって見つける?
〜実力がついた後 〜


1.翻訳コンテストで優秀な成績を修める
翻訳コンテストで入賞すれば、出版業界に名前を知ってもらえるので、仕事をもらえるチャンスがぐんと広がる。現役トップクラスの翻訳家の中にも、コンテスト入賞を機に翻訳家デビューした人もいる。
主な翻訳コンテスト一覧はこちら


2.出版業界で仕事をする
編集・ライターなどの仕事をしていると、業界内の事情がわかるし、文章にもみがきがかけられる。また、編集者や翻訳者とのコネができるので、仕事を依頼されるチャンスがアップする。もちろん、翻訳力があることが大前提。


3.翻訳会社のトライアルを受ける
翻訳を必要としている人と、フリーの翻訳者を仲介する翻訳会社に連絡して、トライアルと呼ばれる採用試験(数百ワード程度の英文和訳、あるいは和文英訳)を受ける。求められる水準をクリアしていれば、その会社から仕事が貰えるようになる。

気になる収入はどのくらい?

実務
翻訳
おいくら?原文の文字数などにもよるが、英文和訳400字(A41枚程度)で1300〜2500円くらいが相場。専門領域をきちんと持ち、実力がある場合は、月収100万円という場合もある。
出版
翻訳
本の定価の3〜8%が印税となり、それに実売部数、もしくは実売予想部数をかけた数字が印税収入となる。新人の場合は、印税ではなく、原稿買い取りという形式が多い。
例)定価2,000円 印税率3%、実売予想部数5000部の場合、
2,000円 × 0.03 ×5,000 =300,000円 となる。
映像
翻訳
映画1本の翻訳料が40万〜50万円。デジタル衛生放送などの分野では、1時間番組の翻訳が4万〜6万円となっている。
ただ、新人の場合は、当然だが、もっと少ない。

どんな人に向いている?


じっと座って作業をするのが苦にならず、文章を読んだり書いたりするのが好きなことが第一条件。そして、さまざまな内容を日本語にするので、どの分野の翻訳をするにしても、わからないことがあれば、あらゆるデータを駆使して、調べる能力が必要となる。また、幅広い雑学と鋭い感性を併せ持っていることも重要だ。新しいことを学ぶこと、知識を深めることに満足感を得られるような、知的好奇心が旺盛な人が向いているだろう。

また、日本語にしても英語にしても、言葉へのこだわりを持ち、表現力を磨く意欲のある人は、翻訳者として伸びる。

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→Page3は「どうやってなったの?翻訳者インタビューほか」