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イースターのすべて
Everything you wanted to know about Ester


日本ではあまりなじみがないものの、キリスト教でもっとも重要な行事は、クリスマスではなく実は「イースター」だ。日本語では「復活祭」とも言われるイースターについて、その起源や行事などを詳しく特集。毎年日付けが変わるイースターを知るにつれ、日本とは異なる時のくぎりを持つキリスト教世界が見えてくる。

Page1: 早分かりQ&A:簡単に言うとイースターって何?
・Page2: 早分かりQ&A:11億円のイースターエッグ/イースター島
・Page3: おさえておきたい3つの日付け:イースター・カーニバル・レント
・Page4: イースター関連カレンダー:灰の水曜日、ペンテコステとは?
Page5: 初心者のためのキリスト教ベーシック:聖書と宗派


おさえておきたい3つの日付け:イースター・カーニバル・レント


イースターは、実は90日間もある!?

イースターは、イエスの復活を祝う1日だけのお祭りかと思ったら、イースターの本質を見失う。実は、イースターの前後に、かなり長期間にわたる特別の期間があるのだ。イースター前の40日間イースター以後の50日間合わせて90日間がそれ。クリスマスと比べて、イースター期間の重要性が分かろうというものだ。

キリスト教圏の祝祭日 2つのタイプ

キリスト教の行事は、クリスマス(12月25日)のように決まっている「固定祝祭日」(Immovable feast)と、「月(満月)」に連動して日付けが毎年変わる「移動祝祭日」(Movable feast)がある。「移動祝祭日」の計算方法はちょっと複雑で、その基点となるのは「イースター」の日付け。まず、イースターを決め、その他の日程はイースターから逆算していく。なんだかややこしいように思えるが、この過程をたどれば、キリスト教カレンダーのいろいろな日の意味が納得できる。



キリスト教圏の盆暮れ正月

日本の盆暮れ正月は会社も休業し実家に帰るという習慣があるが、キリスト教圏では、「イースター休暇」と「クリスマス休暇」がこれに当たる。イースター前後に学校などが休みになったり、北半球では、イースター後にオープンする観光施設もあるので、この時期、海外に行く人はイースターの日付けを確認しておくのが賢明だ。

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まずは覚えておきたい、3つの日付け:
「イースター(復活祭)」「レント(四旬節)」「カーニバル(謝肉祭)」

Easter:イースター
春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日。


3月21日から4月24日の間。

西洋のキリスト教会(Western churches)は、325年の第1ニカイア*1公会議*2で「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日*3」をイースターと決めた。しかし、これでは北半球と南半休では時期が全く違ったり、時差によって春分の日が変化するなどして不都合が生じるため、春分の日を3月21日に固定して考えることになった。東方正教会(Eastern Orthodox churches)では、別の計算方法を用いるため、イースターが西洋とは4〜5週間ずれることもある。

西洋のキリスト教会(Western church)のイースター日程
2008年は3月23日
2009年は4月12日
2010年は4月4日

*1:ニカイア(ニケーア・ニケア)(Nicaea 英語の発音は「ナイスィーア」):
小アジア北西部の古代都市。現在トルコのイズニク。
*2:公会議(Ecumenical Council):
キリスト教の宗教会議のことで、もとは西方教会も東方教会も認める教義決定や異端判断の最高機関であったが、5世紀に分裂し、西方教会(特にローマ・カトリック)の聖職者の最高会議となった。特に重要な会議として、325年のニカイア公会議、1095年のクレルモン公会議、1414〜1418年のコンスタンツ公会議、1545〜1563年のトリエント公会議がある。近年では、1955年および1969年に、カトリック教会の改革を推進する決議が行われた
*3:「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」:
the first Sunday after the full moon that occurs on or next after the vernal equinox day.

 Vocabulary
西方教会/西洋の教会 :Western churches
東方教会 :Eastern Orthodox churches

Lent:レント(四旬節)
イースター前の40日間(西方教会:6週間/東方教会:8週間)


聖書によれば、イエス・キリスト(Jesus Christ)は40日もの長い期間、断食して荒野をさまようという修行を行っている。この修行に習って、イースター前の40日間を「レント(lent)」と言い、肉、卵、油、乳製品などを控えて、食事を節制し(abstinence)、結婚式などのお祝い事も避ける。

西方教会(Western Churches)でレントが始まるのは、実際には46日前(灰の水曜日)だが、日曜日はもともと「神に捧げる特別の日」として教会に行き、断食はしないので、レントの期間としてカウントしない。東方教会(Eastern Churches)では、土曜日もカウントしないため、レント期間は8週間となる。

Carnival:カーニバル(謝肉祭)
レントの前の3日〜1週間


レントの前に肉を食べて楽しく羽をのばすという、主にカトリック教国の行事。リオのカーニバル(ブラジル)などが有名。米国ニューオリンズでは、全米最大のカーニバル「マルディ・グラ(Mardi Gras)」がレントの前日まで行われる。イギリスではレントの前日を「パンケーキ・デー」と呼び、レントの間節制する卵や油をたっぷり使ってパンケーキを焼いて食べる。

「カーニバル」は、ラテン語の「肉を避ける」という意味の単語に由来するのではないかと言われている。歴史的には、原始的な春の訪れを祝う行事に由来し、特にイタリアのカーニバルは多神教、古代ローマの農神祭と関係していると考えられている。

【マルディ・グラってどんなイベント?】
マルディ・グラの意味
「Mardi Gras」はもともとフランス語で、英語では「Fat Tuesday」(肥ゆる火曜日)という意味。アメリカのニューオーリンズのものが有名。知る人ぞ知る、オーストラリアのシドニーで行われるものは、ゲイ&レズビアンのお祭りとなっている。

ニューオリンズのマルディ・グラ
ディキシーランド・ジャズ発祥の地として知られるニューオリンズの「マルディ・グラ」は、18世紀初めにフランス人入植者の個人的な仮面舞踏会として持ち込まれた。全米最大のカーニバルで、イースター前から1ヵ月程も続き、最終日のレント前日(懺悔の火曜日/Shrove Tuesday)に最高潮を迎える。パレードの後の大規模なパーティーには、歴代ロックフェラー家やアラブの石油王、映画スターたちも駆けつけるにぎやかなイベントだ。

特に有名なのはフロート(Float)と呼ばれる「山車」のパレード。さまざまに趣向をこらした奇抜なデザインのフロートからは、ジャンク(Junk)と呼ばれるプラスチックのビーズ(日本で言う非常に小さなビーズとは違って、1つが真珠ぐらいの大きさのもの)の首飾り、カップ、コインなどが観客に向かって投げられる。これを受け取ると1年間しあわせに過ごせると言われており、人々は争って、フロート(山車)から投げられるビーズのネックレスを奪い合う。より多くのビーズを手に入れて、首からかけている人が「勝ち」というお祭り騒ぎの中で、自分のTシャツをまくって胸を露にし、山車に乗っている人の注意を引いて、より多くのビーズを投げてもらうという裏ワザを駆使する若い女性までいるとか。まさに、クレイジーパーティー状態。このためか、マルディ・グラの参加者は全国から集まる若者がメインだという。

Mardi Gras New Orleans.com(英語)
パレードのスケジュールから、楽しみ方まで詳しい情報が満載。
【パンケーキ・デーってどんなイベント?】
イギリスでは、この日を「懺悔の火曜日」(Shrove Tuesday)または「パンケーキ・デー」(Pancake Day)と呼ぶ。これはレントの間、玉子や乳製品を絶って摂食するため、パンケーキを作って家庭内の玉子や牛乳などを全部使い切ってしまうという意味も。フライパンにパンケーキを乗せて走る「パンケーキ・レース」を行なうところもある。
Pancake Day 2008 in England(英語)
イギリスのパンケーキ・デーの由来やイベント、レシピなどを紹介。

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 Page4 はイースター関連カレンダー:灰の水曜日、ペンテコステとは?

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