この世界的に有名な人造人間の物語を書いたのは、イギリス人作家のメアリー・ウルストンクラフト・シェリー(Mary Wollstonecraft
Shelley)だ。18歳だったメアリーは、詩人であった夫パーシー・ビッシュ・シェリーと義妹クレアの3人で、1816年の5月、スイスのジュネーブにあるバイロン卿の別
荘を訪れた。クレアは天才詩人と謳われたバイロン卿の愛人で、彼の子供を身ごもっており、彼らはひと夏をその地で過ごすこととなった。そこで、バイロン卿が「めいめいが真に文学的な怪奇文学を書こう」と提案し、ふたりの詩人をさしおいて、文学的にはまったくの素人であったメアリが“Frankenstein
: Or, the Modern Prometeus(『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』)”を、ポリドリが“The
Vampyre(『吸血鬼』)”という、後世に残る怪奇文学を書き上げたのだ。ちなみにプロメテウスはギリシャ神話の登場人物で人間を造ったとされている。