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ニューズウィークの正しい楽しみ方 〜 楽しくなけりゃ英語じゃない
体当たり精神でチャンスをものにして日本の同時通訳の第一人者になられた村松さんの、最新英語表現チェック法とは?
Q.最近、「ニューズウィーク」と「タイム」を後ろから読んでいらっしゃるそうですが、どうして後ろから??
A.前から読むと、硬い話や暗い話が多いでしょう? なかなかまん中まで進まないんです。後ろから読むとね、軽い話ね、ゴシップだとかスキャンダルだとか面白いのが多いから、あっという間に読み進んじゃうわけですよ。今日は電車の中で読み始めて、もうここまで来ました。
Q.この記事はメディア批判ですね。何か面白い表現はありますか?
A.この記事は、最近のテレビがシモネタばっかりでお下品であるということを言ってるんだけど、gross-outという表現が面白いですね。grossっていうのは下品だとかそういうきつい表現ですよね。それにoutをつけて、gross-out。2回も使われている。PG13(13歳以下保護者同伴)の映画に対して、"Those
PG13s are gross-outs."という風に名詞で使っている。すると、「なるほど。この表現はもう名詞化されてるんだな」ということがわかる。
Q.他に参考になる表現は?
A.汚い言葉を使わないで、例えばpotty、これは子ども言葉でトイレのことです、"potty
humor"ってあるんですが、なるほどうまいいいかえだなあと勉強になります。
Q.スターの記事もありますね。ラッセル・クロウですね。何か問題を起こしたそうですが。
A.そう。シドニーで記者会見中にたばこを吸い始めた、それもチェーンスモーキングだった、で、そのうちに何とマルボロのパックを出してテーブルにおいた。たばこの宣伝になりうるわけですよ。それでまたテレビ局が、それを再放送したんですね。それで、裁判で違法だということになって。
Q.オーストラリアではたばこの宣伝は違法なんですか?
A.基本的にそうです。裁判所は、「最初の放映は仕方がないけど、二度めのは違法だと」いう判決を出したんです。"the
first broacasting was acceptable, but the second was gratuitous." gratuitousというのは、しなくてもよい、余計なお世話、と理解してたんだけど、これを見ると「余計だった」ということなんでしょうね。
Q.それでテレビ局が罰金とられたんですね。記事の最期に面白いことが書いてありますね。
A."As usual, where there's crow, there's
a fire." 本当は"Where there's a smoke, there's a fire.(火のないところに煙り立たない)"でしょ? でもラッセル・クロウだから、クロウのいるところには何かが起きるって言ってるんです。
Q.村松さんは同時通訳の第一線は何年か前に退かれました。何か変化はありますか。
A.政治経済の問題をそんなにup-to-date, up-to-minute(時事刻々)で知らなくてもよくなりました。気が楽になってねえ。現役時代は、神経を使っていましたから。例えば、アメリカの新閣僚なんて、その人がいつ日本に来て記者会見の通訳、テレビのインタビューの通訳をしなくちゃなんないかもしれないから、いつも新聞・テレビに注意しています。来てからじゃ間に合わないんですよ。それから経済にしたって、ニューヨーク連邦銀行の総裁がその日の朝に何て言ったか、会話に出て来ることがあるんですよ。今まで通訳してて、「朝のニュースを見ててよかった」と思ったことが何度もあります。
Q.プロの通訳の1日は朝のニュースのチェックから始まるんですか?
A.そうですね。私は今でも面白いから見てますけど、若い通訳の人は皆、必要だからそうしてます。時事問題というのはいちばん基本ですしね。
| 著書紹介 |
「新編
私も英語が話せなかった」
同時通訳者、教育者として著名な村松増美氏が、英語との関わりをはじめ、国際通訳の経験などからえた「生きた英語」を学ぶコツを楽しく紹介。
村松 増美 (著) 日本経済新聞社
1,500円
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