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IDS Corp. President
Takuya Kumagai
IDS社長 熊谷卓也さん

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熊谷卓也(Takuya Kumagai)
夢は「経営者になること」と見据え、東大工学部卒業後はソニーのスターエンジニアとしてエリート街道をまっしぐら。合い間に2度の海外留学をこなしてMBAも取得。退社後は3つの会社で経験を積み、4年前に自身で翻訳サービス会社IDSを立ち上げた熊谷さん。ソニーマンから異業種へ転身し、今では年商約4億円、第1回日本IT経営大賞の中小企業庁長官賞も受賞するサクセスストーリーを成し遂げた彼に、「ビジネスを成功させる秘訣」「海外留学120%元をとる方法」等、社会人なら一度は聞いてみたい質問をぶつけてみた。


Page2「人生に一度は死ぬ程勉強するのもいい 僕の留学生活体験

Page3「サービス業にメーカーの視点を導入した、僕の革新的経営手法
Page4「ベンチャーでも退職者ゼロ。幸せな会社を創る方法

Page5「自分で考えて決定できる、次世代の経営者を創りたい


Page1「自分の会社を創りたい、が僕のすべての原点」

.ソニーを含む4つの会社を転職なさってキャリアを積み、現在では自分の会社IDSを立ち上げていらっしゃる熊谷さん。そのキャリア経歴のなかでもターニングポイントになったのが、ソニー時代に培った海外留学体験でいらっしゃるとか。

.僕は海外留学に2度行ってるんです。最初はソニーの社内留学制度を利用して、81〜82年の1年間ミシガン大学に客員研究員という形で行きました。分野はコンピュータの数理解析、学校も工学部出身で、会社でもベータマックスの設計とかやっていたので、専門分野をさらに極めるといった感じでした。


.学生時代には留学経験とかあったんですか。

.まったく。ですから、行ってからが大変でした。まず言葉。一応、行く前にちょっとは英会話学校に行ったりしたんですけれど、初めは相手の話とかほとんど理解できませんでしたね。たとえばスーパーでピーマンが欲しいと思って、探してもないから店員に聞く。ところが、「フェア イズ ア ピーマン?」って聞いても通じない。発音が悪いのかと、語尾を上げたり下げたりして一生懸命説明してもダメ。そのうちピーマンをカゴに入れてる人が通りがかって、「アレ!」って指差すと、店員が一言「オー、グリーンペッパー」。ピーマンって英語だとずっと思ってたんですよ。万事その調子で、ある時はレストランに入ってハンバーガーを頼んだ。すると相手が「〜キャッチアップ?」って聞くんですよ。「キャッチアップ? キャッチアップって何だろう」と悩んでいると、ケチャップの事だったり(笑)。


.でも、ピーマンもケチャップも日本人が遭遇しそうな話です。

.あとは“For here or to go ”とか。持ち帰りの事を聞かれているとはまったくわからなかった。こんなセンテンス、学校じゃ教えてくれませんからね。でも、学校の授業は不思議と理解できた。物理とか数学とかけっこう難しい単語使ったりしてるのにね。だから勉強の方はなんとかなった。でも、生活の方はどうにもならなくて、お金をダマされたりもしましたよ。


.異国で詐欺事件ですか?

.車を買ってダマされちゃった。アメリカは車社会だから、僕も行ってすぐ新聞で探して、個人売買で買ったんですよ。1,700ドルぐらいだったかな、広告出してる持ち主と直接会ってね。向こうはその場で車の権利書にサラサラっとサインして、プレートと一緒に僕に渡して「これを役所に持っていけば、この車はキミの物だ」なんてね。それが実は渡される前に踏むべき手続きをまったく済ませていないシロモノだった。知らないで走らせていて、警察に捕まってもう大変。裁判所へ出頭したり、一時は日本へ帰国させられるのではと冷や汗モノでしたよ。
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MITの卒業式にて


.でもお金も車も反古にされて、熊谷さんはダマされた被害者でしょう?

.それは日本的な考え方。向こうのロジックでいえば、ダマされる僕も悪い。外国人で言葉が不自由でわからなかった、は通用しないんです。自分の利益は自分で守るのがアングロサクソン社会の考え方。僕も途中でその辺がだんだんわかってきて、裁判所の件で弁護士のところへいくときにはそのときの話をテープに残すようにしたり、出頭する前には英文のレジュメを作って会話に出てくる単語を準備するようにしたり。おかげで英語力もかなりアップしましたよ(笑)。


.事件に遭遇することによって、別の意味でいろいろ勉強してしまったわけですね。

.1回目の留学は海外を生身で体験したという感じ。で、2回目はディグリー(学位)を取るために行った。僕は昔から経営者になりたいと思っていたので、トップになるにはそれなりのディグリーが必要でしょう。前回はエンジニアリングを学んだので、今回は経営をと思って、MBAが取れる学校でMITにしました。


.経営者になりたいという夢は、ひとかどのサラリーマンなら一度は持つ夢。でも、それに向けて具体的に動こうとする会社員はまだまだ少数だと思うのですが。会社にいれば、自動的に昇進して給料も上がるし、ついぬくぬくとおさまってしまいがちです

.その頃いたソニーという会社はいろいろな意味で革新的な会社だったんですが、そのソニーでも50過ぎなければ取締役にはなれない。僕はそんなに待てないと思ったんです。会社ではこうすればいいといっても通らないことも多いし、お前が口を出すことじゃないといわれたりする。それなら自分でやった方がいいと思うようになった。



.独立しても失敗しないという勝算があった?

.うーん、昔から人と同じことをするのは嫌いでした。学校でもみんな一緒になんていわれると、とたんにイヤになって。みんながやることはまず疑ってかかる、きっとどこかに抜け道があってそっちの方がうまくいくんじゃないかっていつも思ってる。これはもう性格的なものでしょうね。


.それって単なるあまのじゃくとも・・・・。

.でも今の自分の会社は従業員20名ぐらいいて、まだつぶしてませんし、仕事は普通にやってるんですよ(笑)。




●Language Box●

店員:[[米]] a (sales)clerk, customer assistant
    [[英]] a shop assistant
騙す:deceive、cheat、take in、fool
車の権利書:certificate of ownership
準備:preparation(s)、arrangements
〜する prepare (oneself for)、get ready (for)、arrange
 
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 Page2は「人生に一度は死ぬ程勉強するのもいい 僕の留学体験とは