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早見優さん インタビュー
Yu Hayami

面白いと思う日本人の習性

Let's sing Together!
バイリンガル・アイドルとして一世を風靡した早見優さん。現在では、お二人のお子さんのママで、英語で子育てをするバイリンガル・ママとしても有名だ。そんな早見さんに、14歳までの海外生活、日本に戻ってからのカルチャーショックから、英語での子育ての秘訣、企画から携わった子どものための英語ソングCDの制作秘話までたっぷり語っていただいた。
早見さんプロデュースCD
『Let's sing Together!』
Page1:日本人であって日本人でない? 帰国子女の心のうちとは?
Page2:面白いと思う日本人の習性
Page3:英語CDもプロデュース! 早見優のオススメ学習法

大学時代(上智大学比較文化学部日本語日本文化学科)で印象に残っていることは?
大学進学は、私にとってターニングポイントですね。
自分は日本人ではないというアイデンティティ・クライシスに陥ったということもあるし、芸能界という特殊な世界、要するに10代から仕事をするという特殊な環境に入ったっていうこともあって、日本に帰って来て、理解できないこと、わからないことがたくさんあったんです。
でも、大学に入って、自分と同じような状況、いわゆる帰国子女と知り合って。そのとき、初めて自分は「帰国子女」なんだということに気づいたんですけど(笑)。私と同じようにアイデンティティ・クライシスに陥って、自分は何人なんだろう、と悩んでいる友達がいることで、すごくすっきりしました。
日本人だけど、日本人じゃない、アメリカに戻ってもアメリカ人じゃない、かといって、日本で生まれ育った日本人でもない、だから「地球人だねー」なんて大学時代はよく友達と話していました(笑)。


大学進学を決めた理由は?
当時、英語で授業が行われていたのは、上智とICU(国際基督教大学)しかなかったんですが、ICUは距離的に遠く(東京都三鷹市)、仕事との両立が無理なので、上智を選びました。大変なのはわかっていたんですが、どうしても大学に行きたくて。
当時は、アイドルとして常に発信ばかりしていて、大人の人に囲まれ仕事をし、自立している部分もあるけど、過保護に育てられているところもあったと思うんです。だから、10代のときに同年代の人と過ごせたのはとても大事な経験でしたね。同年代の友達は、自分の鏡ですし、友達を見て「自分も成長きゃいけないな」と思ったり、ぶつかりあったり、語り合ったりするのはすごく大切ですよね。自分の中では当時、大学に行って違う仕事に就こうかな、という気持ちもあったかもしれません。


仕事と勉強の両立は大変だったのでは?
上智は出席が厳しかったので、大変でした。でもそれが逆に良かったですね。事務所にも「3回欠席すると単位もらえないから、仕事をメインではできない」と説得できたし。
大学の友達は今でも仲良しです。社会人になると友達を作るのは難しいと言いますが、学生時代の友達は宝物です。
高校の時は、授業は全部日本語でしたが、大学は全部英語でしたので、読み書きは今でも英語の方が楽ですね。
でも、今は、子育てエッセイなどを日本語で書いたりしています。


早見さんからみて「これは面白い!」と思う日本人の習性などありますか?
私は日本人観察が好きなんですけど、最近気づいたことがあります。
日本人ってお寿司屋さんが好きですよね。あれって、お寿司が好きという理由だけじゃないと思うんです。職場の同僚、上司部下、恋人とかを、お寿司屋さんに連れて行き、カウンタ−に座るじゃないですか。で、「何でカウンターに座るんだろう?」ってずっと思ってたんです。
西洋だと好きな人や話したい人とは向き合って顔を見て座るんですね。でも日本人は、お寿司屋さんを選んで、カウンターに座る。

これは、日本人って照れ屋だったり、自分の思っていることを直接言えなかったりするけど、顔が利く板前さんがいるお店で、例えば上司が、普段はよく怒っている部下を連れて行くとします。
「今日はおごるよ」って。で、上司が「板前さん、こいつ結構仕事できるんですよ」と板前さんを通して誉める、これってすごく日本人的だなと思ったんですね。でも部下にしてみると、「そんなの初耳。いつも怒られてるのに、なんで?」と思うけど、誉められて悪い気はしないじゃないですが。もしその上司が「いやー、君は良くやってくれてるよ」と目を見て言えば、日本的にはどうも嘘臭い、というか。だからお寿司屋さんのカウンターって、すごく日本的だなと。

あとは、日本人って身内や、好きな人のことをけなすというか、照れくさいから「お前何やってるんだよ!」言ったりしますよね。でも、ちょっと愛がないと言えない。それも日本人ぽいな、と思います。


英語と日本語を話すときで、ご自分のキャラクターが変わる、ということはありますか?
自分では気づかなかったんですけど、私の主人もバイリンガルで、彼が言うには、「優は英語で話していると、前向きでクリエイティブ、日本語で話していると落ち着いて、謙虚だね」と。日本語で話すとすごく日本人的になるみたいです。英語では「いや、私なんて」という表現もないし。なので、落ち込んだりしたら、英語で考えた方がいいですね。言われて初めて気づきましたけど、そうかも…と思うようになりました。


日本で生まれ育った人より、同じ帰国子女の方が話が合うということはありますか?
例えば、日本でも関西で育った人同士の方が感覚が似ているので合う、というものあると思いますが、私の場合は、英語と日本語のバイリンガルの人の方が話しやすいというのはありますね。でも私の中で条件があって、日本が好きな人でなきゃいけないんです。例えば、外国人の中でも、日本はこうだから、と文句ばかり言ってる人もいれば、日本が大好きな人もいますよね。私の場合は、後者でないとダメなんです。両方の文化を知っていて、さらに両方の良いところも悪いところも知っているけど、それが文化なんだ、というものを受け入れている人でないとダメ。

日本に長くいるアメリカ人で、アメリカの全部が嫌いという人とも合わないですね。だって、私は、アメリカも好きだから。ただ、帰国子女同士だとお互い、両方の文化を知ってるから愚痴を言い合えるし、でも「やっぱりいいよね」とも言い合えるのがいいですね。

早見優さんプロデュース Let's sing Together!早見優さんプロデュース 全曲英語詞の幼児向けアルバム『Let's sing Together!』
(2,500円/ユニバーサルミュージック)


自らの英語経験と育児体験を通じて、「親しむ英語」をテーマにプロデュースした英語アルバム。
「Humpty Dumpty」や「Twinkle Twinkle Little Star」などアメリカの一般家庭で親しまれている歌から「おさかな天国」の早見優訳詞による英語ヴァージョンまで、幅広い曲が収録されている。
サウンド・プロデュースは、元オフコースの鈴木康博が担当。
→詳しくはこちら

→早見優さんオフィシャルサイトはこちら
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