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 俳優
 別所哲也氏インタビュー

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別所哲也 (Tetsuya Bessho)
子供の頃からの英語好きが高じて、慶応大学時代にはESSに所属していたという別所さん。演じることの面白さに目覚め、俳優になったあとも英語力を活かしてハリウッド映画にチャレンジしたり、アメリカの短編映画祭をプロデュースしたりとマルチな活躍ぶり。そんな別所さんが得意の英語との出会い、ハリウッドで体験した映画製作のウラ話あれこれ、次回主演する舞台との運命的な関係などをたっぷり語る一週間。

第四回目の今日は「ケンカ腰でいながらフレンドリー?! ニッコリ笑って主張を通 す方法」

  .別所さんは映画以外にも、リポーターやプロデュースなどバリエーションに富んだお仕事をしてらっしゃいますが、今日はそのなかでも印象的だった人やエピソードなど聞かせていただけますか。

.俳優でジャック・パランスという、思い出深い方がいました。「シェーン」や「シティ・スリッカーズ」に出演して、60代でアカデミー助演男優賞をとった実力派。僕ははじめての映画で共演したんですが、彼はその時の役柄やムードによって全然違う自分を演出するんです。たとえば重い気持ちの役をやっていたら、楽屋のトレーラーを出てくる瞬間から足を引きずって出てくる。どんなに急げといわれても、絶対自分のペースを変えない。あくまでのっそりのっそりとしたペースのまま。反対にせかせかした役柄だったら、見ているこっちがイライラするぐらい慌ただしく行ったり来たり。まるで胸に切り替えボタンがついてるんじゃないかと思うぐらい徹底している人でした。一緒にいて、いろいろと勉強になりましたよ。

 

.すごい役者さんがいらっしゃるんですね。

.あとは1年ちょっとでしたけど実際にアメリカに暮らして、年間行事をひと通 り体験できたのはいい体験でした。イースターとか独立記念日とか、向こうの友人たちと過ごすことができた。これはかけがえのない思い出です。

 

映画「メツセンジャー」。主演の飯島直子さんと

.現地でさまざまな体験を積んできた先輩として、これから海外で留学したり就職しようと考えている人たちに心構えというか、アドバイスをお願いします。

.日本人はメンタルな部分が重要だと思います。向こうに行ったらケンカ腰くらいの感じでちょうどいい。アグレッシブに、腹が立っているくらいのテンションをキープしながら、なおかつナイスな感じも保つ。これが難しいんです。やり過ぎると今度は嫌悪感をあたえてしまいますから。日本にいると黙ってたり譲ったりすることが美徳になりますが、欧米で教育を受けた人たちは自分のいいたいことはまず最初にいいます。ただし、彼らはダイレクトに「I don't like your opinion」というのではなく、もっと違った言い方でいってきますけど。この辺に関して、きちんと自分を持つというのはすごく大切なことですね。

  .フレンドリーでありながら主張するべき部分はする。

.アメリカ人は自分がオーダーしたものがちょっとでも違っていたら絶対に受けつけない、日本人ならまあいいかって食べちゃうでしよう?

  .食べちゃったらどうなるんですか。

.この人はなんでもいいんだなと思われちゃいますね。だから仕事や生活で海外へ行く人は、いざとなれば自分の主張もいえるような強いところを持っていないとダメなんですよ。

 

映画「パラサイト・イヴ」のワンシーン
.それでいてフレンドリーな雰囲気。うーん、バランスが難しそう。日本人はニッコリ笑って意見をいうのが苦手ですから。

.僕が向こうでよく使ったのは「Correct me, if I am wrong〜」とかのフレーズ かな。使っている人をみて、いいなって思った。そう、人から学び取る姿勢も重要です。日本人は聞き上手、多くの会話を聞き取って吸収する能力に長けています。だか ら思いきって、文法上違っていたとしても声に出していってみる。違っててもいいん ですよ、僕なんてアカデミー賞に行ってもムチャクチヤな英語使ってますから。

  .現地で使って便利だったツールとかは?

.僕はいつも電子辞書を持ち歩いていました。はじめのうちはイヤがられましたけど、とにかくわからないことがあればすぐ聞いてその場で調べる。そのうち、なんか面白そうに「この単語知ってるか?」とか彼らのお遊びツールみたいになって一緒に楽しんでもらえるようになった。あれはとても便利でしたね。とにかく考えるよりまずしゃべろ、話題は車でもパソコンでもなんでもいいから、どんどんコミュニケーション取れば気持ちが先にほどけて話せるようになりますよ。。

 


image 「天国から来たチャンピオン」

出演・別所哲也/松本紀保/川上麻衣子/佐藤輝/藤村俊二 他
2000年7月6日〜16日 Bunkamura シアターコクーン

新鋭ボクサーのジョー・ペンドルトンは天国の案内人の手違いで予定より60年も早く死んでしまう。天使長のジョーダンは代わりに大富豪の身体を借りることをすすめるが、大富豪には財産を狙って殺害を企む妻がいた・・・。2度の映画化で一躍有名になったこの作品はもともと舞台のために書かれた脚本。今回の舞台ではオリジナル版と同じく主人公はボクサーという設定、時代を現代にうつしかえてのアレンジで「信じることの素晴らしさ」という普遍的テーマを爽やかに描いている。

詳細は以下のホームページまで
http://www.pasona.co.jp/champion/

 最終回の明日は「いつまでも世界を股にかけて、豪快にいきたい」