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Film Review 英語映画レビュー
スター・トレック

スター・トレック
Star Trek


「LOST」 『クローバーフィールド/HAKAISHA』のJ.J.エイブラムスが、次に何を仕掛けるのか―。
2009年5月29日(金)より丸の内ルーブル他全国ロードショー
2009年11月6日(金)よりDVDレンタル開始!

映画「スター・トレック」場面写真

©2008 Paramount Pictures. Star Trek and Related Marks and Logos are Trademarks of CBS Studio Inc. All Rights Reserved.

映画の中の英語  English in the film
英語レベル: 中上級 予告編
 
英語についてのコメント:
 

映画「スター・トレック」場面写真 スター・トレックのキャラクターが話す英語は、基本的には標準的なアメリカ英語。一部にロシアやスコットランドなまりの英語を話すキャラクターも登場する。

SFならではの専門用語も出てくるが、観ているうちにすぐに慣れるので大丈夫。上官を「Sir」と呼んだりする軍隊ならではの表現は、戦争を舞台にした映画で頻繁に耳にするお決まりの表現なので、ぜひ押さえておきたいところ。

緊迫した戦闘シーンでの無線のやりとりなど、場面がめまぐるしく変わる中で飛び交う英語を正確に聞き取るのは、なかなか大変。リスニングに挑戦しがいがある映画だと言えそう。

直感を信じて大胆に行動する主人公のジェームズ・T・カークが話す英語と、感情を表に出さず論理的に話すキャラクター、スポックが話す英語は対照的。このように極端に違う話し方を同時に聴くことができるのは、この作品ならでは。

使われている語彙自体はそれほど難しくないので、スピーディーな展開にしっかりついていけるかどうかが聞き取りのカギ。自分のリスニング力に自信のある人は、字幕を見ないでどこまで理解できるか、チャレンジしてみては?


スター・トレックシリーズに出てくる重要ボキャブラリー
  過去に5つのテレビドラマシリーズと、10本の劇場用映画が制作されたスター・トレックシリーズには、他のSF作品同様、たくさんの専門用語や作品オリジナルの用語が出てくる。今回で11本目の映画となる最新作を見る前に、スター・トレックの世界観を知ることができる重要ボキャブラリーを、おさらいしておこう。

to beam: beamの動詞としての本当の意味の一つは「輝く」だが、スター・トレックでは「テレポートで移動する」という意味で使われている。テレポートは、スター・トレックの世界では欠かすことができない、非常に便利な移動手段。しかし、たまに失敗して思わぬ場所にテレポートしてしまうことがあるので要注意。「Beam me up, Scottie」(スコッティ、転送してくれ!)はスター・トレックシリーズの名言。
phaser: 光子魚雷。未来の宇宙艦にとって大切な武器。
tricorder: ケータイ電話よりやや大きいデバイス。トリコーダーでは、何でもスキャンと録音・録画できる。近い付近や環境だけではなく、人間や宇宙人などの体もスキャンでき、病気の原因等がすぐにわかる。同じような機械が現実の世界で発明されるまでに、後どれぐらいかかるのだろうか。
Warp drive: "Warp"の実際の意味は「よじ曲げる」だが、スター・トレックでは「光より早いスピード」を達するエンジンの名前だ。このエンジンは「空間」と「時間」をよじ曲げるのでこういう名前になった。他のSF映画でもよく耳にする言葉。

ストーリー  Story

映画「スター・トレック」場面写真 祖父と、曽祖父の名前を持つジェームズ・T・カーク。彼が生を受けたのはUSSケルヴィンの緊急脱出用の小型艇の中だった。突然現れた異形の大型艦に襲われ、本来のキャプテンを失ったUSSケルヴィン。その代理を務めたのがカークの父だった。彼は、カークとその母、そして800人のクルーを救うため宇宙に散った。息子の顔すら見ることもなく――。

22年後、アイオワの地でカークはたくましく成長する。しかし、彼には自分の進むべき道が見つからず、意味なく他人と衝突し、警察の手を煩わすことさえ度々だった。そんなある日、カークはスターフリート=惑星連邦艦隊のパイクと出会う。彼は新型艦・USSエンタープライズの初代キャプテンに任命された人物で、USSケルヴィンの最期とカークの父の壮絶な生き様に感銘を受けていた男だった。パイクは言う「今の艦隊にはお前のような奴が必要だ。父親を超える男になってみろ」と。

パイクの言葉は、カークの心の奥底にあったものに確かに響き、彼は惑星連邦艦隊に志願する。それから3年の月日が流れた。カークは抜群の適正を持ちながら、トラブル・メイカーであることから抜けきれず、司官への壁を越えられずにいた。そして昇任試験での不正行為を指摘され、カークが謹慎を命じられているその時に、緊急事態が発生し、カークの同期生たちにも緊急出動命令が下された。謹慎中のカークは待機となったが、医療班のボーンズの機転でUSSエンタープライズにもぐりこむことに成功する。

USSエンタープライズのサブ・リーダーはバルカン人と地球人の混血であるスポック。カークの謹慎の原因となった男だった。バルカンの血を引くスポックは高い知能を持ち、決して感情を表に出すことはなく、直情的で己の直感と度胸を信じるカークとは正反対の人物で、二人は互いを“相容れない存在”として敵意さえこもった目で見ていたのだった。

そのカークの直感が、今の事態がUSSケルヴィンを襲った凶事と酷似していることを告げる。やがて、その黒い影がカークとUSSエンタープライズの前にその正体を露にする…。
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予告編  Trailer


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スター・トレックシリーズについて  About "Star Trek"

映画「スター・トレック」場面写真 スター・トレックシリーズは、最初にGene Roddenberry氏によって1966年に生み出された、23世紀の宇宙を舞台にしたアメリカのテレビドラマ。その後43年間に、数々のテレビドラマシリーズと、劇場版映画が製作され、世界中に数えきれないほどのファンたち(通称"Trekkies")を生み出した。アメリカやヨーロッパでの人気は、スター・ウォーズにもひけをとらない。子どもから大人まで、時代を超えて人々の想像力を刺激し続ける、SFの金字塔的作品だ。

これまでに5シーズン制作されたテレビドラマの中でも、とりわけ人気が高いのが、1番最初のシリーズ。当時は現在のようにSFXの技術が進歩しておらず、今見るとやや古くさい雰囲気もあるが、喜怒哀楽が激しい医師のマッコイと感情を知らないスポックの議論、いつもマイペースな天才エンジニアのスコット、誰よりも勇気とユーモアのあるキャプテンのカークなどなど、個性的なキャラクターたちが、視聴者を毎回テレビの前に釘付けにした。

第2シーズンや第3シーズンなどの評価も高いが、俳優たちも変わり、最初のシーズンと比べてユーモアも控えめ。過去に制作された10作の劇場用映画でも、しだいにユーモアが薄れる傾向にあったため、今回の映画も真面目な作品になるのでは、と予想するファンも多かった。

今回の劇場用映画最新作「スター・トレック」は、テレビドラマの第1シーズンに登場するファンおなじみのキャラクター達が、いかにして出会い、USSエンタープライズで宇宙を旅するようになったかを描いた作品。これまでの作品の続編ではなく、スター・トレックの生みの親であるRoddenberry氏の元の話(通称カノン)をヒントに再構築された、リ・イマジネーション作品となっている。

監督したのは、『LOST』、『M:i:III』、『クローバーフィールド/HAKAISHA』などの作品で世界的に注目されているクリエイター、J.J.エイブラムス。現代のSFXで壮大な世界を描くと同時に、ユーモアをふんだんに盛り込んだエンターテインメント作品にすることで、初めてスター・トレックに触れる人でも存分に楽しめる娯楽作品となっている。

映画「スター・トレック」場面写真 エンターテインメント性が強い分、シリアスさはあまりないが、未来の宇宙戦艦や科学技術、たくさんの異星人や謎の生物たちは、見る人の想像力を刺激する。主演のクリス・パインをはじめとするハリウッド注目の若手アクターたちの演技も素晴らしい。

過去のスター・トレック作品の綿密なリサーチに基づいて制作されているため、長年のスター・トレックファンも、違和感を感じることなく楽しめるはずだ。

ファンおなじみのキャラクター達の特徴もしっかりと守られていて、特にエンジニアのスコット(あだ名:スコッティ)と医師のマッコイ(あだ名:ボーンズ)、そしてナビゲーターのチェコフは面白い。マッコイは強いスコットランドのなまりで適当に喋っている若い男で、表現が非常に面白い。マッコイは昔のテレビドラマでも今回の映画でも皮肉が大好きだが、優しい心を持った人物。そしてチェコフは、もしかしたら今回の映画の一番大きな矛盾と言えるかもしれない。バルカン人、ロミュラン人などの異星人たちが皆英語ペラペラなのに対し、ロシア語なまりのチェコフの英語はわかりづらく、コンピューターの音声認証システムでエラーが出たり、クルーたちもチェコフが何を言っているのか聞き取るために必死。23世紀になっても、誰もが英語ペラペラなわけではなく、英語との戦いは続くようだ。

劇場用映画最新作「スター・トレック」は、5月8日の全米公開直後の成績で、過去のスター・トレック映画の全てを上回り、世界24カ国でナンバーワンになった。個性的なキャラクターと壮大なSFXが、以前からのファンだけでなく新しいファンにも受け入れられ、批評家からも高い評価を得ている。

これまでスター・トレック作品を観たことがある人も、初めて観る人も、SF作品が少しでも好きな人は必見。映画を見たら、過去のスター・トレック作品も見たくなること間違いなしだ。


『スター・トレック』公式サイト(日本語英語
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スター・トレック基礎知識  Essential Information

広大な宇宙が舞台のスター・トレックシリーズには、たくさんの謎の生物や惑星、独自の文化を持った文明が登場する。その内、以下の文明は、シリーズを通じて一番よく登場する。

Humans 地球人:
22世紀に悲惨な世界大戦を経験した人間は、平和の大切さを痛感し、差別のないな世界を作った。スター・トレックの各作品んで描かれている23世紀以降の世界では、エネルギーを戦争ではなく、宇宙の開拓に使うようになったが、宇宙にもたくさんの悪者がいるので、依然として戦いが続いている。

Vulcan バルカン人・バルカン惑星:
耳が長いのが特長。バルカン人はいつも冷静で、常に論理的に思考し、行動している。一番有名なバルカン人はスポックだが、スポックの母親は地球人なので、バルカン人の中でも特別な存在となっている。論理だけ信じるバルカン人には冗談が全く通じないのがポイント。

Klingon クリンゴン人:
クリンゴン人は見るからに強そうで、戦いが大好きな種族。最初のドラマでは悪役のイメージが強かったが、テレビドラマの第2シーズン、第3シーズンなどでは少しイメージアップ。テレビドラマでは、「クリンゴン語」という発音が非常に難しい架空の言語が登場。熱心なスター・トレックのファンにより、今では、クリンゴン語の研究所やクリンゴン語の辞書、そしてウィキペディアのクリンゴン語版さえが作られているなど、クリンゴン語は、エスペラント語などの有名な人工言語のひとつに数えられている。(※劇場用映画最新作「スター・トレック」では、クリンゴン人の話は出てくるものの、実際にクリンゴン人が登場する場面はない)

Romulan ロミュラン人:
非常にバルカン人に似ている異星人の一種。祖先はバルカン人と同じだが、態度は正反対。過去のテレビドラマシリーズや映画でもロミュラン人と地球人の間での戦争が頻発しており、今回の映画でもロミュラン人は好戦的な悪役として登場する。

Borg ボーグ:
今回の映画には登場しないが、過去のスター・トレックシリーズで有名になった一種のサイボーグ。半分は機械、半分は人間と他の宇宙人で、いつもグループとして登場する。メインコンピューターと繋がらないと動けなくなり、いきなり惑星全体を攻撃してそこに住んでいる異星人全員を強制的に仲間にすることは有名。


→スター・トレックのテレビドラマシリーズについてはこちら
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キャスト&スタッフ情報  Information

●監督 (Directed by) J.J.エイブラムス
●脚本 (Written by) ロベルト・オーチー&アレックス・カーツマン
●製作 (Produced by) J.J.エイブラムス、デイモン・リンデロフ
●製作総指揮
(Executive Producer)
ブライアン・バーク、ジェフリー・チャーノフ、ロベルト・オーチー、アレックス・カーツマン
●撮影 (Director of Photography) ダン・ミンデル
●音楽 (Music by) マイケル・ジアッキノ
●キャスト (Cast)

ジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)
スポック(ザッカリー・クイント)
未来のスポック(レナード・ニモイ)
ネロ(エリック・バナ)
クリストファー・パイク(ブルース・グリーンウッド)
レナード・"ボーンズ"・マッコイ(カール・アーバン)
ウフーラ(ゾーイ・サルダナ)
モンゴメリー・"スコッティ"・スコット(サイモン・ペッグ)
スールー(ジョン・チョウ)
チェコフ(アントン・イェルチン)
サレック(ベン・クロス)
アマンダ・グレイソン(ウィノナ・ライダー)
ジョージ・カーク(クリス・ヘンズワース)
ウィノナ・カーク(ジェニファー・モリソン)

●配給: パラマウント ピクチャーズ ジャパン

(Review by M.Reich & Y.Doi)


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